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『杉本流相振りのセンス』 杉本昌隆著  マイナビ発行

目次

序章 最新相振りの考え方

第1章 現代の相三間
・現代の三間飛車
・美濃の強敵・阿部流

第2章 相三間・先手浮き飛車型

第3章 後手△4四角型向い飛車

第4章 先手中飛車
・先手中飛車の現状
・先手中飛車対後手三間

第5章 角道オープン四間対策△2四歩

第6章 その他の相振り最新研究
・▲3九銀型金無双対後手矢倉
・先手中飛車・速攻銀交換
・相三間・序盤▲3八銀の是非
・△3五歩保留三間


本書は、杉本七段の相振り革命シリーズの6作目になります。前作『相振りレボリュー
ション』が発売されてから3年が過ぎました。まえがきには、相振り飛車にも角交換型
が増えて、新しいステージに突入した感があると書かれています。本書では、その
道を止めない現代相振り飛車
を中心にして解説されています。

各章の内容

第1章 現代の相三間

3手目▲7五歩に△3五歩と指す相三間飛車について書かれています。『相振りレボリ
ューション』では、後手5三銀型が解説されていましたが、ここでは5四銀型が取り上
げられています。相高美濃、高美濃対美濃の戦いは、『戸辺流相振り なんでも三間
飛車』にも載っていますが、端桂などの攻め方が紹介されています。

阿部流については、『相振りレボリューション』では簡単に触れられた程度でした。しか
し、本書では26ページ割いています。第1図からの攻防などは、相振り飛車を指す方
には参考になるでしょう。

CapD20140111.png


第2章 相三間・先手浮き飛車型

相石田流で、11手目に▲7六飛(第2図)と浮く形についてです。相三間の最新形として、
『菅井ノート 先手編』にも載っていましたが、4ページしか書かれていませんでした。本
書では、菅井ノートで研究課題とされていた局面以後の変化や、どのような駒組みを目
指したらよいのかが、主に先手の視点で32ページ解説されています。

相金無双は、手詰まりになりやすいので、先手は美濃に組むのが良いとしています。▲
7七桂と跳ねる形と跳ねない形が取り上げられています。7七桂型では、やはり7九角・
4六銀型(第3図)が理想形のようです。

CapD20140111_1.png


第3章 後手△4四角型向い飛車

3手目▲7五歩から、△1四歩 ▲1六歩 △5四歩 ▲6六歩に△4四角(第4図)と出
る形について解説されています。

△1四歩に▲1六歩は、石田流の本で、相振りにされて、端を攻められて損とは書かれ
ていますが、深く解説されていませんでした。本書ではどう指したら良いのかが、具体
的に後手の視点で書かれています。

CapD20140111_2.png

第4章 先手中飛車

第4章では、先手中飛車に対して、後手が向い飛車と三間飛車で戦う形が載っています。
『相振り革命最先端』で解説された5七銀型の現状や、5六飛型が解説されています。

なお、先手が左穴熊にする作戦は、取り上げられていません。これについては、改めて
本が出される予定だそうです。


第5章 角道オープン四間対策△2四歩

3手目▲6八飛に△1四歩と指し、▲1六歩と受けたら、△2四歩(第5図)から相振り
を狙う指し方が27ページ書かれています。向い飛車にして、端を狙う指し方が、後手の
視点で解説されています。

角道オープン四間対策に対して、相振りで戦う指し方は、11月に発売された門倉四段
の『角交換四間飛車 最新ガイド』に、三間飛車や四間飛車にする形も載っており、そち
らの方が詳しいようです。

CapD20140111_3.png

第6章 その他の相振り最新研究

章の初めには、菅井流に対する対策と、矢倉そのものを組ませない指し方について書か
れています。

相三間・序盤▲3八銀の是非では、11手目▲3八銀(第6図)について解説されています。
ここから、角交換して△2八角(第7図)と打ち込まれるのが気になりますが、将棋世界
(2011.12月号)の鈴木八段と永瀬六段の対談では、▲3八銀は成立していると書かれて
いました。本書での見解は、やや無理としています。

CapD20140111_4.png

△3五歩を保留する相三間飛車についても触れています。具体的には、3手目▲7五歩
に△3二飛とし、以下▲7八飛 △7二金 ▲5八金左 △2四歩 ▲4八玉 △2五歩(第
8図)と指す形が紹介されています。5手目に▲2二角成りとする変化については、詳し
く書かれていません。

CapD20140111_5.png

総括

杉本先生の相振り革命シリーズは、最新の相振り飛車を勉強する為のバイブル的な本
となっています。5月に『相振り飛車の教科書』が出され、これも最新形について書かれ
ていましたが、対象レベルを低くした感じでした。『杉本流相振りのセンス』は、上級~有
段者向けだと思います。

本書では、相振り飛車の主流が三間飛車の流れは、現在でも変わっていないと書かれ
ています。相振りで三間飛車を多く指し、最新形について研究したい方には、貴重な一
冊となるでしょう。

本書は、相振りのセンスとひねったネーミングですが、相振りの感覚を身につけてもら
うように、意識して書かれています。文中には、相振りのセンス(角道を通しておく)
どとして、32箇所ピックアップされており、その手順に潜む感覚・感性・構想といったも
のが理解できるようになっています。

もっとも、本を一読するだけで、相振りの感覚を身につけるのは簡単なことではありませ
ん。やはり、実戦で相振り飛車を多く指すことが大切だと思います。そして、折に触れて
本書を読み返せば、効果が上がることでしょう。


五段階評価

難易度:★★☆
内容:★★★
解説:★★★☆
実用度:★★☆

総合:★★★


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2014.01.11 / Top↑
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