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初手▲5六歩から、△3四歩に▲5八飛の先手中飛車には、△3二飛と三間飛車で対
抗して、後手がやや指しやすいというのが定説です。データからもそのことは裏付けら
れ、2000年以降、第1図の先手勝率は、0.394となっています。(手持ちのデータベース
による)

CapD20131027.png

しかし、少し事情が変わってきたかもしれません。第1図から先手は左穴熊に組むこ
とが多くなりました。

2000年~2011年まで、第1図は約90局出現し、島本-大平戦と佐藤和-糸谷戦(2
局とも穴熊には組んでいない)を除いては、全て玉を右に囲っていました。ところが、
2012年は6局中3局、2013年は、これまで2局しかありませんが、2局とも先手は左穴
熊にしています。

このきっかけとなったのは、2012年に将棋世界の企画で行われた双龍戦の今泉アマ
-戸辺六段戦でしょう。この対局では、今泉アマが中飛車左穴熊(後手番)で戸辺六
段に快勝しました。アマの大会などではよく見られるこの戦法ですが、これを機会に
プロでも注目されたのだと思います。


この指し方は、2010年に発行された杉本七段の『相振りレボリューション』に、東大流
中飛車左穴熊
として解説されています。そこでは、後手は4四銀型に組むのが良い
と書かれています。

奨励会三段リーグの都成-渡辺愛戦(2012.4)では、そのように進行しました。しかし、
第2図から▲4六歩が上手い手で、△3六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲4七銀と進み、
10手後には銀を4二まで後退させられてしまいました。(第3図)先手の作戦勝ちと言
えるでしょう。

CapD20131027_1.png




プロの対局では後手が4四銀型に組んだ例はありません。では、どのように対抗した
のでしょうか?この戦形のキープレイヤーともいえる大石六段の将棋を見てみます。
大石六段は、この形で3戦全勝なのです。


最初は、2012年8月の朝日杯オープン戦で、大石六段が、今泉アマの先手中飛車を
受けました。大石六段は△3五歩を保留し、△2四歩~△2五歩(第4図)と伸ばしま
した。そこから4四角型の向い飛車にして、△2六歩(第5図)から動きました。先手の
金・銀が右翼に縛りつけられて、居飛穴が堅くありません。

40手過ぎには飛車交換に成功し、後手が優勢となります。以下、今泉アマが粘ります
が、162手で大石六段が勝ちました。

CapD20131027_2.png




それから約3ヵ月後、今度は大石六段が、先手番で中飛車左穴熊を採用したのです。
今泉戦で何かを感じたのでしょうか。対する稲葉六段は、穴熊で対抗しました。この
将棋は、37手目▲5四歩(第7図)から開戦しました。結果は大石六段の穴熊が手
付かずの完勝でした。

CapD20131027_3.png




そして、今年9月の順位戦では、伊藤四段の中飛車左穴熊を大石六段が受けていま
す。この時には、対稲葉戦と同じように相穴熊で対抗しています。しかし、6三金型では
なく、左の銀をもくっつけて4枚穴熊にしています。第9図から難しい将棋になりました
が、またしても大石六段が勝利しました。

この戦形は、まだ実戦例が少ないですが、今まで先手が3勝、後手が2勝と拮抗してい
ます。相穴熊にするのが良いのか、もっと有効な対策はあるのか、注目していきたい
と思います。

CapD20131027_4.png




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2013.10.27 / Top↑
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