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『振り飛車4→3戦法』 戸辺誠著  マイナビ発行

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目次

序章 4→3戦法の概要
第1章 居飛車からの▲2四歩対策(28ページ)
・速攻の▲2四歩
・△3二飛のタイミングで▲2四歩
・△3五歩のタイミングで▲2四歩
・まとめ
第2章 △3四飛、角交換型(33ページ)
・▲4七銀型の戦い方
・▲5七銀型の戦い方
・まとめと補足
第3章 △3四飛、角交換拒否型(27ページ)
・対ノーマル持久戦
・居飛車の趣向、引き角作戦
・居飛車、受け重視の二枚銀作戦
・まとめ
第4章 ▲6六歩対△3二飛+△3三角型(25ページ)
・△2二飛型急戦
・石田流を目指す、持久戦
・まとめ
第5章 先手番の4→3戦法、相振り飛車(41ページ)
・相四間飛車スタートの序盤戦
・対三間飛車
・まとめ
第6章 練習問題~腕試し~(41ページ)



3・4・3戦法についての定跡書が欲しいと思っていましたが、戸辺先生が『振り飛車
4→3戦法』を出されました。

4→3戦法とは、前書きに書かれているように「3・4・3戦法の思想はそのままに、駒
組みの手順をアレンジしたもの」です。具体的には、4手目に△3五歩と伸ばさないで、
△4二飛(第1図)とダイレクト四間飛車に振り、後から△3二飛と動きます。

本書では、全て10手目に△3二飛(第2図)と寄る形からスタートしています。

CapD20130404.png

4→3戦法は、後手番で石田流にするのが狙いです。しかし、△3四飛と浮く前に▲2
四歩と突かれたり、▲6六歩と角交換を拒否されたり、相振り飛車にされたりと、相手
の指し方によっては石田流にできない場合があります。目次を見ればわかるように、
それぞれの対応について一通り網羅して書かれています。

各章の内容について

第1章では、いろいろな局面(といっても3局面)で、居飛車からの▲2四歩問題につ
いて解説されています。よく見かける手順がほとんどで、第3図や第4図以下の変化
は主なものしか書かれていません。先手の指し手は他にも考えられるので、4→3戦
法を得意戦法にする為には、さらに研究する必要があるでしょう。

CapD20130404_1.png

第2章では、角交換型石田流(升田式石田流)にする形が取り上げられています。4
→3戦法が目指している形であり、実戦で最も遭遇しやすい形でもあります。しかし手
が広く、まとめるには難しい章だと思います。

ここでは、▲4六歩型と▲5六歩型の2つが解説されていますが、実戦で同じ進行にな
ることは少ないかもしれません。

個人的には、4→3戦法が潰れてしまうか否かは、石田流に組んだ後の展開に関わっ
ていると考えているので、もう一歩突っ込んだ内容(先手番での升田式石田流との違
いなど)にして欲しかったように感じました。

第3章は、先手が角道を止めて、後手にあえて石田流本組みに組ませる指し方につい
てです。引き角や二枚銀からの5筋位取りが解説されています。3手目▲6六歩、4
手目△3五歩の進行からも似た進行になるので参考になるでしょう。

第4章では、△3二飛と寄った時に▲6六歩と止められた場合の指し方について書かれ
ています。これに対して、24高段者の対局では、第5図のように△6二飛と動いて、穴
熊に組むことが多いです。角交換四間飛車でも見られる指し方ですが、それと比べる
と一手損しています。

本書では、向かい飛車(第6図)や4四銀型の石田流にする形が紹介されています。

CapD20130404_2.png

第5章では、先手で3手目▲6八飛と振った形から、相振り飛車に限定して解説してい
ます。相四間飛車、対三間飛車を取り上げていますが、やはり四間飛車→三間飛車に
して戦うのが優秀なようです。戸辺流の▲7七銀~▲6六銀と出る形も紹介されていま
す。


一読して残念に思ったことは、「△3二飛と回るところで△8二玉と美濃囲いを優先して
いたため、失敗することも多かった。」と、戸部先生は書かれていますが、なぜ7二玉
の位置で△3二飛と寄る方が良いのかが解説されていない点です。美濃囲いにしてか
ら△3二飛と回った時の失敗例も具体的に示して欲しかっように思います。


総括

本書は、マイナビのブログで4回に渡って内容が紹介されました。また、戸部先生がニ
コ生放送でこの戦法を解説するなど、かなり力が入っている本だと感じました。

対象レベルは、初級~中級者以上で、これから4→3戦法を指そうという方にも理解し
やすいと思います。反面、細かい変化や高度な内容は、省略されているものが多く、
有段者以上には、ややもの足りないかもしれません。しかし、全体を通して見れば、新
たな発見が多く、購入する価値は十分ありました。

4→3戦法という名称は、戸辺先生がつけたのだと思いますが、プロでは既にそう呼ば
れているのでしょうか?今後は4→3戦法という呼び方が定着していくと思われます。


五段階評価

難易度:★★
内容:★★★
解説:★★★
実用度:★★★

総合:★★★☆(3.5)


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2013.04.04 / Top↑
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