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▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩から△3二飛と振った形(テーマ図)は、先手の勝率が
悪く、後手が指しやすいと言われています。手持ちの公式戦データベースで調べると、
先手の勝率は0.467となっています。もう少し詳しく見てみると、

・最近5年間 0.465 
・それ以前 0.468
・居飛車対三間飛車の対抗形 0.413
・相振り飛車の場合 0.484


となっており、時代や戦形による差はそれほどありませんでした。テーマ図と似た形
に第1図があります。4手目に△3二飛か△3五歩かは迷うところですが、第1図の
先手勝率は0.536でした。早く△3五歩を決めない方が優秀のようです。

CapD20130119.png

テーマ図は先手が避ける傾向にあります。しかし、将棋倶楽部24高段者の対局を観
戦していると、あえて石田流に組ませて戦う指し方を得意とされている方もおります。

ここでは、テーマ図に対する先手のいろいろな工夫を紹介してみたいと思います。


居飛車対三間飛車の対抗形

・位取りを狙う形

振り飛車党なのに△3二飛に対しては居飛車で戦い、公式戦で10勝4敗(勝率0.714)
と高い勝率を上げている棋士がいました。大山十五世名人です。もっとも、A級在籍・
名人在位 連続45年という偉大な棋士ですのでこれは大山名人の強さによるものかと
思います。

大山名人はテーマ図から、▲5六歩あるいは▲4八銀と指していました。第2図のよう
に位を取ったり、左美濃から銀冠にする将棋が見られます。第3図の8五歩・8六角
の陣形ですが、以前は、穴熊に対しての有力な作戦でした。

CapD20130119_1.png

最近の対局から、対抗形の将棋を見てみます。

居飛車は、やはり6五の位を取るのがポイントで、第4図や第5図のような形になれ
ば十分な形になります。振り飛車は6五の位を取らせないように、早めに△6四歩と
突く将棋も見られます。

CapD20130119_2.png

・居飛穴にする形

先手が居飛穴にする指し方も有力です。▲7五歩からの先手石田流は、▲6五歩から
角交換を迫る筋があり、簡単には居飛穴に組みにくいという事情があります。しかし、こ
の場合は6六歩と角道を閉じているので居飛穴に組み易いかもしれません。

CapD20130119_3.png


・石田封じの形

後手が浮き飛車にしてくるのを目標にして、5六歩・5七銀の形から▲4六銀と出て牽
制する指し方です。将棋倶楽部24高段者の方で、何人かがよく指しており、気になっ
ている形です。

今回、棋譜を調べてみたら、似た形を大山名人が指していました。(第8図)

CapD20130119_4.png


相振り飛車での戦い

テーマ図から相振り飛車になった場合は、角道が通っている後手が戦いやすいという
のが定説です。しかし、藤井九段、久保九段、小倉七段、杉本七段、西川和四段など、
相振り飛車を得意とされている方々は、先手を持って5割以上の成績を残しています。

・向い飛車左玉

24高段者の対局を観戦して注目しているのは、向い飛車で左玉にする形です。これは、
プロの対局では、あまり見られない形ですが、高田流左玉(第10図)が原形となって
いると思います。(高田六段は、3手目▲6六歩からの左玉は指されていないようです。)

向い飛車左玉は、石田流に対して比較的組みやすく、将棋倶楽部24高段で複数の方
が指しているのを見かけます。普通の形とは感覚が違うので、後手は、何らかの対策
を研究しておく必要があります。

いろいろな形があり、細かく解説することは難しいので、いくつかの例を紹介するにと
どめたいと思います。(棋譜は『素敵三間飛車棋譜館』にいくつかありますので、詳し
く知りたい方はそちらをご覧ください。)引き角にしてこの形を狙えば、上記の石田封
じとミックスさせることもできます。

CapD20130119_5.png

CapD20130119_6.png

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2013.01.19 / Top↑
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