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将棋世界12月号『<新>イメージと読みの将棋観』では、A図の局面が取り上げられて
いました。これは、山本流石田封じの局面なのですが、トッププロ棋士の方々があま
り考えたことがないというのは意外でした。

▲5八金左は疑問で、△6五歩と仕掛けて後手がやれるのではないかという意見が多
かったです。▲5八金左の代わりに、渡辺竜王は▲4八玉を、郷田九段と豊島七段は
▲6八銀を推奨していました。

※山本流石田封じ 2の山本流石田封じのまとめ(△6四歩に▲7八飛型)を加筆しました。

CapD20121110.png


山本流石田封じに対しては、△6四歩に▲6八飛(基本図)と指すのが安全と書いて
きました。今回は、基本図から具体的にどう指したらよいのかを考えてみたいと思い
ます。

後手は、ここから6二飛・5四銀と普通の右四間飛車にすることが多いです。先手は
▲7七角と上がり、▲6五歩の仕掛けを含みにするような指し方(第1図)もあります
が、ここでは美濃囲いに組んでから、▲7八飛と動いて石田流を目指す指し方を検
討してみます。


CapD20121110_1.png


◇▲6八飛~▲7八飛型のリスク

▲7八飛からすんなりと浮き飛車にできれば、先手が作戦勝ちになりやすいと思いま
す。後手は、7五歩と突かれているので桂馬が攻めに使えません。また、右の金・銀
が囲いに参加し難いので、居飛穴に組んでもそう堅くないのです。

しかし、①▲7八飛と動いた瞬間、②▲7四歩 △同歩 ▲同飛の瞬間、③▲7四歩を
交換しない場合にも▲7六飛と浮いた瞬間などに、△6五歩と仕掛けられるリスクがあ
ります。

①▲7八飛と動いた瞬間に△6五歩

後手左美濃の例(先手7九銀型)

第2図は、片上-日浦戦(2012.1.17)からです。後手は△3二銀~△3一玉と組み、左
美濃に囲う手が間に合っています。日浦八段は、2011年12月の中村亮戦でも山本流
石田封じを採用しており、この指し方は研究されていたと思います。

先手は6九銀のままで、角に紐をつけています。▲7八飛と動いたタイミングで△6五
歩と仕掛けてきました。

第2図から、
▲7四歩 △同歩 ▲6五歩 △8八角成 ▲同銀 △3三角 ▲6四角(第3図)

△6五歩をすぐに▲同歩と取っても互角だと思いますが、▲7四歩 △同歩としてから
▲6五歩と取りました。ここで▲7四飛は、△7三歩 ▲7六飛 △6六歩で先手不満
です。

△8八角成でなく△6五同銀と取れば、▲2二角成り △同玉 ▲5五角 △3三角と
激しい戦いになります。角交換から△3三角に、▲6四角と打てるのが歩を突き捨てた
効果です。


CapD20121110_2.png


第3図から、
△9二飛 ▲6八飛 △6六歩 ▲7七桂(第4図)

後手は△9二飛と逃げるしかありません。先手の▲6八飛は当然ですが、△6六歩と
打たれた局面は互角の形勢だと思います。ここからの指し手が難しいです。形が悪い
ですが、▲7七桂と跳ねました。

第4図から、
△5五銀 ▲8六角 △2二玉 ▲4七銀(第5図)

△5五銀と急所に出られて、先手が少し苦しくなったように思います。▲7七桂では、
▲7七銀もあったと思います。▲4七銀と受けるのは仕方がないところで、▲4七金だ
と、△2四角とされた後の対応が難しくなります。

第5図は、後手を持ちたい感じなのですが、結果は先手が勝利しています。


CapD20121110_3.png


後手居飛穴の例(先手6七銀型)

後手が右四間から居飛穴にしてきた場合には、第6図の形を目指すのが有力です。
先手は美濃囲いが完成しており、△1二香(△3二金)と上がった瞬間に▲7八飛と動
きます。ここで△6五歩と仕掛ける手を、将棋倶楽部24高段者の対局を参考にして検
討してみます。(△1一玉 ▲7四歩 △同歩 ▲同飛に△6五歩は、②で取り上げる
予定です。)

第6図から、
△6五歩 ▲同歩 △8八角成 ▲同飛 △3三角 ▲7七角(第7図)

△6五歩に▲6八飛は手損な上に、△6六歩 ▲同角 △5五銀の進行は先手自信あり
ません。△6五歩は▲同歩と取るのが正解で、角交換から角を打ち合って第7図となり
ました。


CapD20121110_4.png


第7図より、
△6五銀 ▲6六歩 △5四銀 ▲8六歩 △1一玉 ▲8五歩 △6四飛(第8図)

△6五銀には、▲3三角成りも有力だと思います。本譜は▲6六歩と収めて、8筋の
歩を伸ばしていきました。これは対右四間飛車でよく出てくる指し方です。▲8五歩に
△8二金は手堅いのですが、穴熊が薄くなるのを嫌って△6四飛と受けました。

第8図より、
▲5六銀 △2二銀 ▲8四歩 △同歩 ▲6五歩 △同銀
▲3三角成 △同銀 ▲5五銀 △6二飛 ▲8四飛(第9図)

▲8四歩 △同歩に▲6五歩と勝負しました。(第8図でいきなり▲6五歩もありそう
です。)▲6五歩に△7七角成り ▲同桂 △6二飛 ▲8四飛の進行は後手辛そう
なので、△同銀と取りましたが。本譜の順も先手が優勢でしょう。


CapD20121110_5.png




実は、この手順は第11期竜王戦、藤井-谷川戦(1998.11)と類似しています。藤井竜
王誕生となった一局なので、ご存知の方も多いでしょう。藤井先生の右四間飛車対策
が見事で、印象に残っている対局です。

山本流石田封じの局ではないのですが、▲7五歩を最初から突いているので、似た局
面に誘導できる可能性は高く、参考になると思います。

(対右四間には、6八銀・5八金型で受ける形もあり、当ブログでも取り上げています。
高崎五段の『よくわかる石田流』には、5七銀型で受ける形が詳しく解説されていま
す。)

参考文献
・将棋世界12月号 『<新>イメージと読みの将棋観』

CapD20121110_6.png

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2012.11.10 / Top↑
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