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CapD20120916.png

基本図は、先手が矢倉を目指したのに対して、後手が菅井流で対抗しようとしてい
るところです。しかし、このように飛車先を保留して矢倉に組まれたら、後手の攻めは
難しいとされています。

将棋世界誌で、菅井五段は、「8七歩型で玉の移動を急がれたらいまなら仕掛けは
見送ります。仕掛けることはできなくても、守りを固めて指せると思いますし。」と話さ
れています。(2011年11月号 勝又六段の講座より)

今回は、基本図からの仕掛けが本当に無理なのかを再点検し、見送るとしたら、どの
ように指し進めたらよいのかを考えてみたいと思います。


基本図は、プロの公式戦では実戦例が少ないので、24高段者のデータを調べてみま
した。

CapD20120916_1.png

ここから△4五歩と仕掛けた場合は、やはり先手の勝率がいいようです。もう少し詳し
く見てみます。

基本図から、
△4五歩 ▲同歩 △6五歩 ▲4六銀(第1図)

△6五歩には▲4六銀と上がるのが最善のようで、ほぼ定跡化されています。

CapD20120916_3.png

第1図からは、ほぼ△6六歩△6六角の二択になっています。どちらが勝るのかは、
非常に難しいと思います。しかし、データからは、勝率はよくなくても、△6六歩と取
るのが有力と考えられているようです。

CapD20120916_2.png

第1図から△6六歩

△6六歩 ▲6七歩 △5五銀(第2図)

△6六歩には、▲3五歩も考えられますが、24高段者のデータでは全て▲6七歩と合
わせています。これに対して、△3三角や△6三銀は、押さえ込まれる展開になりやす
いです。ここで、△5五銀の勝負手が成立するかどうか?が興味あるところです。

第2図から、
▲5五同銀右 △同角 ▲同銀 △6七歩成り ▲8六角(第3図)

▲5五同銀右に角を切って、と金を作るのが狙いです。▲8六角と逃げて後手の手番
となります。第3図では、△5八銀・△3六銀・△3七歩などの手があり、勝負にはな
ると思います。なお、8六歩型なら▲8六角と逃げられないので、後手有利でしょう。

CapD20120916_4.png

第1図から△6六角

△6六角 ▲同角 △同歩 ▲2二角(第4図)

△6六角に▲6七歩と打つのは、△7七角成り~△5九角で先手が悪くなります。なの
で、▲同角 △同歩に角を打つ手が考えられますが、▲7七角は『相振り飛車 菅井
流 2』で取り上げましたので、▲2二角について検討してみます。

第4図から、
△3三角 ▲同角成り △同桂 ▲3五歩 △2四飛 ▲2二角(第5図)

△3三角と合わせられた後に、▲3五歩と打ってから、再度▲2二角と打てば桂・香取
りになります。第5図は、先手が指せそうな感じがします。しかし、△4五銀から反撃す
る手があります。以下、▲同銀左 △同桂 ▲6六角成り △3七歩打ちが一例です
が、難解だと思います。

CapD20120916_5.png

今回、第1図からの攻防を検討し直してみましたが、後手の勝率が悪いというデータ
はあるにせよ、うまく攻めればかなり戦えるのではないかという印象を持ちました。

下の動く棋譜に、その他の手順を含めてまとめてあります。先手の陣形が、4八玉・
8六歩型、4八玉・3九金・8五歩型で、攻め方は違ってきますが、参考になればと
思います。



仕掛けを見送る指し方

プロの公式戦で第1図になったのは、佐藤慎-瀬川戦(2011.1)の1局だけのようで
す。その対局では、後手が△4五歩の仕掛けを見送り、△7四歩から高美濃にして
います。(この形で、後手が矢倉にするのは危険です。)

基本図から、
△7四歩 ▲2八玉 △6三金 ▲6八飛 △7三桂(第6図)

先手は四間飛車にして、6筋を狙ってきました。勝又六段の講座では、高美濃に組
めれば後手満足としていますが、駒の当たりがきつくなるので、争点を作ってしまうリス
クがあります。

第6図から、
▲8六角 △8四歩 ▲9六歩 △9四歩 ▲7七桂 △4五歩(第7図)

先手は、このままでは攻めきれないので、矢倉崩しの形にしてきました。ゆっくりしてい
たら、▲6五歩から潰されるので、ここで△4五歩と先攻するのは当然でしょう。

以下、▲同銀 △同銀 ▲同歩 △8五歩 ▲9七角 △9五歩と進行しましたが、
いい勝負だと思います。

CapD20120916_6.png


中村亮-佐藤和戦(2011.10)でも、類似の局面(後手の飛車が3二)が指されてい
ますので、それを参考にして指し手を進めてみます。

基本図から、
△6三金 ▲6八飛 △7四歩 ▲6五歩(第8図)

▲2八玉の一手を省略して、△7三桂と指される前に仕掛けるのが先手の工夫です。

第8図から、
△同歩 ▲5五銀 △同銀 ▲同角 △7三桂 ▲7五歩 △6四銀 
▲8八角 △7五銀(第9図)

▲5五銀では、▲同銀も有力ですが、角を活用させていきました。第9図となり、後手
は銀を使ってしまいましたが、がっちりと受け、二歩得なので、不満ない分かれだと思
います。

基本図からの仕掛けを見送り、高美濃にした場合には、先手の攻めに対して反撃して
いく展開になるようです。

CapD20120916_7.png

参考文献
将棋世界2011年11月号 勝又六段の講座『突き抜ける!現代将棋』




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2012.09.16 / Top↑
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