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先日のC2順位戦 門倉-室岡戦では、初手7八飛戦法(第1図)が見られました。門倉
四段は先手番の時に、なんと、6局連続で初手▲7八飛を採用しているようです。

これまでにも、プロの対局で初手7八飛は何局か指されています。しかし、銀河戦・N
HK杯戦・将棋祭りなどの持ち時間が短い対局や、ファンに見せる為に指したような対
局がほとんどでした。門倉四段は、順位戦などの重要な対局で指しています。

また、これまでは初手7八飛ならではの形にはなりませんでした。例えば、小倉-千葉
戦(2010.1銀河戦)
では第2図から▲6六歩と普通の三間飛車になっています。

門倉四段の棋譜を見ると、初手7八飛を主張する展開になった局があります。この機会
に、初手7八飛戦法のメリットと指し方を考察してみました。

CapD20120217_1.png

初手7八飛戦法については、『三間飛車のひとくちメモ』さんのサイトに、フローチャ
ート付で、基本的なことからわかりやすく解説されています。当ブログでは、内容があ
まりだぶらないように書いていきたいと思います。(かなり参考にはさせていただきま
した。)

初手7八飛については、形を早く決めてしまって損なだけだと、以前は考えていました。
しかし、なかなかメリットがある戦法だと思うようになりました。それは、相手の意表
をつくという精神的な面だけではありません。

例えば、三間飛車党の場合、初手は、ほぼ▲7六歩と指します。次に、△3二飛と2手
目3二飛戦法を指された時に動揺することはありませんか?

また、▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩に△8八角成りの石田封じも気になります。初手
7八飛はそれらへの対策にもなっています。


初手7八飛に対する応手は、△3四歩△8四歩が普通です。今回は、2手目△3四歩
を検討してみます。

・後手居飛車

△3四歩と指した局面を考えてみます。(第3図)これは、後手3二飛戦法と同一局面
で、こちらの番
になっています。3二飛戦法を指す方なら、かなり指しやすく感じると
思います。具体的には、ここで▲4八玉~▲3八玉と指す手が間に合うということです。

村田-稲葉戦(2006.8)では、

▲7八飛 △3四歩 ▲4八玉 △8四歩 ▲3八玉 △8五歩 
▲7六歩 △4二玉 ▲7五歩(第4図)

と進み、先手は升田式石田流にしています。△8四歩に▲3八玉と逃げて、角交換から
△4五角の筋を消すのが大切で、△8五歩に▲7六歩と突きます。

第3図から▲4八玉に、後手が居飛車で来た場合には、先手は石田流に組むことができ
るのです。

CapD20120217_2.png

石田流に組みにくいのは、上の手順で8手目に△4四歩(第5図)と指された時です。

第5図から▲7七角と指して、引き角から無理やり石田流に組むこともできますが、こ
こでの△4四歩は良い手だとは思えませんので、角道を通したまま普通に指して十分
でしょう。石田流を考えないのなら、3手目に▲6八銀も考えられます。


・相振り飛車

第3図から▲4八玉に、後手は相振り飛車にすることも多いと思います。△3二飛ある
いは△3五歩と伸ばして三間飛車か、△3三角から向い飛車が有力でしょう。

真部-神谷戦(1998.3)を見てみます。

▲7八飛 △3四歩 ▲4八玉 △3五歩 ▲2八銀 △3二飛 ▲7六歩(第6図)

初手7八飛から、相三間飛車になりました。△3五歩に▲2八銀と上がり、先手は金無
双にしています。

CapD20120217_3.png

美濃囲いを目指すなら

上の手順で、△3五歩に▲3八銀から美濃囲いを目指す手は、後手3二飛戦法では少
し危険でした。初手7八飛の場合には可能です。次に△3二飛なら▲3九玉 △3四飛
▲7六歩(第7図)で大丈夫です。以下、△8四飛なら▲2二角成り △同銀に▲6六角
で先手がよさそうです。

第7図から、
△3三桂 ▲8六歩 △6二玉 ▲5八金 △7二銀 ▲7五歩(第8図)

ここで△3三桂には注意が必要です。次に△8四飛があるので、それを受けなければな
りません。▲5八金と上がって△8四飛に▲7七飛でも、受かってはいますが、▲8六
歩と指すのが無難です。

次の△6二玉に▲7五歩と伸ばすと、△3六歩 ▲同歩 △同飛で、8六の歩を狙われ
ます。▲5八金と指せば▲7五歩と突いても大丈夫で、△3六歩 ▲同歩 △同飛は、
▲4六歩で受かります。

CapD20120217_4.png

先日指された門倉-室岡戦(2012.2)では、

▲7八飛 △3四歩 ▲4八玉 △3二飛 ▲5八金左 △5二金左 
▲7六歩 △6二玉(第9図)

のように進みました。第9図は、通常の相三間飛車の出だしからは現れない局面で、
▲7六歩・△3四歩型になっています。▲5八金左と上がるのは、相三間飛車でよくあ
る手です。

第9図以下、
▲6八銀 △7二銀 ▲3八銀(第10図)

第9図からの指し手には細心の注意が必要です。できればお互い美濃囲いにしたいの
ですが、ここで▲3八銀は、△8八角成りから△2八角が受かりません。(▲4一角は、
△1九角成りで不利。)先手は、▲6八銀で様子を見ました。

次の△7二銀に、▲2二角成りから▲8二角と打ち込むのはどうでしょうか?これは、
△6九角 ▲8八飛 △5八角成り ▲同金 △9二金で失敗です。

また、第10図で後手が△8八角成りから△2八角には、今度は▲4一角が利きません。
なので、▲8二角と打ち合って互角でしょうが、後手は、あまり気が進まない手順だと
思います。実戦は、以下△7一玉 ▲3九玉 △3五歩と進みました。これは、一局の
将棋でしょう。

2手目△8四歩については、次回以降で検討したいと思います。

CapD20120217_5.png


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2012.02.17 / Top↑
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