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第1図は、居飛車の急戦模様に対して、三間飛車が△2二飛と受けないで美濃囲
いを完成させたところです。ここから5筋の歩突きを省略して▲4五歩と仕掛け
るのが、早仕掛け升田定跡です。

これは、本ではあまり紹介されていないと思いますが、今から約30年前に出版
された升田九段の『三間飛車の指南』に解説されています。それを参考にして紹
介したいと思います。


CapD20110507.png

第2図から、△4五同歩は、

▲2四歩 △同歩 ▲3三角成り △同銀 ▲4五桂 △2二銀 
▲8八角(第3図)

が考えられます。

以下、△4四歩 ▲同角 △4二飛 ▲4三歩 △同金 ▲5三桂成りで先手の
ペースです。

▲4五歩に△4三銀は、▲2四歩 △同歩 ▲4四歩 △同銀に、▲2五歩と攻
めが続きます。


よって、第2図から後手は、△3五歩と反発します。

続いて▲同歩 △4五歩に、▲4四歩(第4図)と角道を止めるのが定跡です。

▲4四歩でなく、▲2六飛(1958年 五十嵐-升田戦の変化)も指されています
が、△8八角成りで後手が有利でしょう。


CapD20110507_1.png

第4図から、△3六歩に▲1六歩(第5図)が、「奇想の一手で、升田定跡の骨
子といえる。この手で▲4五桂は、△1五角で先手ひどいことになる
。」と、
『三間飛車の指南』には書かれています。

続いて、
△3七歩成り ▲同銀 △5四歩 ▲3六銀 △5三銀 ▲4五銀(第6図)と
進んだ局面では、先手よしの形勢判断となっています。

第6図からは、△5五桂 ▲4八飛以下の変化が解説されています。

「振り飛車が苦しいわかれといえよう。この定跡は急所を押さえておいて、振り
飛車の無理攻めを強要するのがポイントである。あと、どう料理するかは各自の
力である。」と、升田節の解説が面白いです。


CapD20110507_2.png

他の変化も見てみます。

山田-花村戦(1969年)では、第5図から△2二角(第7図)と引いています。

以下、▲2四歩 △3七歩成り ▲同銀 △3五飛 ▲3六歩 △3四飛 
▲2三歩成り(第8図)の進行は、と金が残り、先手がよさそうです。


CapD20110507_3.png

『三間飛車の指南』には載っていませんが、第5図からじっと△5四歩(第9図)
も有力です。

▲4五桂 △2二角 ▲2四歩 △3五飛 ▲2三歩成り 
△3七歩成り(第10図)

なら、難解ですが、振り飛車がわずかに指せるかもしれません。

途中、▲2三歩成りとせずに、▲3八歩と守る手もあり、△5四歩の変化は、ま
だ研究の余地があると考えています。


CapD20110507_4.png


この升田定跡は、第1図以前に△2二飛と受ければ仕掛けを封じられます。しか
し、△3二飛型のままで指す場合には、頭に入れておいた方がよいかと思います。





参考棋書 『三間飛車の指南』 升田幸三著 大泉書店

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2011.05.07 / Top↑
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