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最近、久保九段が、順位戦で後手番の升田式石田流(角交換型石田流)を2局指し
ています。深浦戦(第1図)では、7手目▲6八玉に対して△4二金と上がってから升
石に。渡辺戦(第2図)では、4→3戦法からの升石になりました。

ボナ囲い+4九金・1六歩型

第1図と第2図は、9筋の突き合いを除けば、全く同じ形です。先手は、ボナンザ囲
いと呼ばれる囲いで、4九金型で1六歩を突いています。トップクラスの棋士が同じ
形を採用したわけですが、後手番の升田式石田流に対する最新の対策と言ってよ
いでしょう。

CapD20131123.png

『振り飛車4→3戦法』では、参考図の形が解説されています。第1図と第2図は、▲3
八金の代わりに▲1六歩と指しており、この方が価値の高い手と考えているわけです。

▲1六歩に△1四歩と突き合えば、将来▲5六角と絡めて、▲1五歩と突いて▲1二歩
を狙う筋が生じます。また、▲3八金を保留することで、△2四歩からの飛車交換に対
して、飛車を打ち込まれにくい陣形にしています。

CapD20131123_1.png

深浦-久保戦(2013.9)の検討

検討の前に、先手の升田式石田流との比較をしておきます。参考2図は、『久保の石
田流』に載っている形です。第1図と比べて、後手は△3三銀と△9四歩が入ってい
ません。

『久保の石田流』では、参考2図から▲8六歩と突く手が解説されています。これを△同
歩と取ってくれれば▲同飛で、①△同飛 ▲同銀 △6九角は▲9六角、②△8五歩は
▲8八飛で、先手が指せるという見解です。居飛車の最善は、▲8六歩に△7二銀と指
す手で、以下▲8五歩 △同飛に▲8六飛とぶつけるのは無理筋としています。

しかし、久保九段は第1図から△2四歩と指しました。これは、▲3八銀と引かれて大変
なはずです。陣形を見ると、参考2図よりも条件が悪いです。何か秘策があったのでし
ょうか。

推測するしかないのですが、▲3八銀 △2五歩 ▲同飛に、①△2四銀または、②△2
三歩は考えられます。①△2四銀は1歩を持とうという手ですが、銀を働かせるのが難
しそうです。②△2三歩は、以下▲2八飛に△2四飛とぶつける手を狙います。

CapD20131123_2.png

第1図以下の指し手
△2四歩 ▲5六角 △4四飛 ▲1五歩(第3図)

深浦九段は、▲3八銀とは指しませんでした。▲5六角と打ち、△4四飛に▲1五歩
(第3図)と伸ばしました。これは、1六歩型を活かした手です。△4四飛と逃げたの
は、他の場所だと▲3六歩から▲3七桂と活用される手があるからです。

第3図以下の指し手
△2五歩 ▲同飛 △2四飛(第4図)

久保九段は約1時間考えて△2五歩と指しました。▲同飛に△2三歩は、▲同角成り
と切られて悪そうです。

CapD20131123_3.png

第4図以下の指し手
▲同飛 △同銀 ▲1四歩(第5図)

△2四飛に飛車をぶつけましたが、じっくり指すなら△2四銀もあったと思います。▲
1四歩のところでは、▲4一飛、▲4一角、▲3八銀、▲5八銀なども考えられます。
どの手も有力ですが、△1五歩の顔を立てて、▲1四歩が厳しい手です。

第5図以下の指し手
△2六飛 ▲3八銀 △2七歩 ▲4一飛(第6図)

△同歩は▲1二歩で後手悪いので、△2六飛と指しました。▲3八銀では▲5八銀も
ありそうです。しかし△1四歩と取られると、以下▲1二歩 △同香 ▲同角成りには
▲2九飛成りで、難しくなります。

△2七歩は重いですが、これくらいしかなさそうです。続く▲4一飛に△2八歩成りは、
▲2一飛成り △4二金に▲7五桂が受け難いです。第6図以下、△3三銀 ▲2三歩
と進みましたが、先手が良いでしょう。

実戦は久保九段が勝利しましたが、第1図から△2四歩は、少し無理だと思います。

CapD20131123_4.png



参考文献及びサイト
・『振り飛車4→3戦法』 戸辺六段著 マイナビ
・『久保の石田流』 久保九段著 日本将棋連盟
・名人戦棋譜速報

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2013.11.23 / Top↑

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