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▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩に△1四歩(第1図)は、プロの公式戦で初めて指さ
れたのが2008年の遠山-橋本戦で、昔は指されなかった手です。最近よく見かけるよ
うになりましたので、この手についてプロや将棋倶楽部24高段者の実戦データを参考
にしながら、考察してみたいと思います。

第1図を手持ちの棋譜集(公式戦約5万局 ※三段リーグやイベント対局を含む)で検
索したら、43局見つかりました。先手勝率は、0.525で普通といえるでしょう。
(24高段者では、先手勝率0.619で先手が押していました。)

CapD20120430.png

CapD20120430_1.png

プロや高段者は、△1四歩に対して▲7八飛が多い

第1図から次の手は、①▲7八飛、②▲1六歩、③▲6六歩の3手が指されていまし
た。それぞれの採用率と勝率を、プロと24高段者で調べてみました。


 次の一手データ(プロ棋士)
CapD20120430_2.png


 次の一手データ(24高段者)
CapD20120430_3.png

これを見ると、5手目は▲7八飛が1番多く指されており、有力のようです。

4手目△1四歩の狙い

△1四歩の狙いは、端歩を受けてきたら相振り飛車を目指し(他には山本流石田封じ
などの乱戦に持ち込んで、端歩の突き合いを活かした攻めをするなど。)、受けなかった
ら△1五歩と端を詰める
ことにあると思われます。

遠山五段は、鈴木八段との対局(朝日杯オープン戦2011.11)で第1図の局面になった
時に端歩を受けなかったのですが、その時の感想戦で、

「居飛車党の先生相手なら▲1六歩と受けるのですが、相手が鈴木先生では受けにく
かったです。」
と、話されていました。

これは、振り飛車党相手に▲1六歩と受けたら相振り飛車になる可能性が高いからで、
その時に端攻めをされるのを警戒しているのです。(相振りでは玉側の端歩を安易に受
けないの方が安全。)

しかし、これは棋士によって考え方が違うようです。鈴木八段は第1図の局面で4局中
全て▲1六歩と受けていますし(振り飛車党相手にも)、久保九段は、▲7八飛と振る
ことが多い(5局中4局)のです。

①~③の手についてもう少し検討してみます。


①第1図から▲7八飛(第2図)

▲7八飛は、プロで最も多く指されている手です。


2つの△4五角問題

第2図では、△8八角成り ▲同銀に△4五角(第3図)と打たれる手が気になりま
す。▲7八飛と指す場合には、この変化を研究しておく必要があります。

公式戦でこの形になったのは、戸辺-室岡戦(2008.7)の一局だけで、次のように進行
しました。

第3図から、
▲7六角 △4二玉 ▲3八銀 △1五歩(第4図)

△4五角には、▲7六角と受ける手があります。角の成り合いは、4三に成った先手
の方が馬の働きがいいので、△4二玉と上がります。先手も当然▲3八銀と受けます
が、端歩を詰められます。

この局面の形勢判断は難しいと思います。しかし、公式戦でほとんど指されないこと
を考えると、後手が好んで飛び込む変化ではなさそうです。

CapD20120430_4.png

プロの対局では▲7八飛に、すぐに△1五歩(第5図)か、△4二玉 ▲6六歩に△
1五歩
と端歩を詰めてくることが多いです。第5図の実戦例(プロ棋士)は13局あり、
先手5勝 後手7勝 千日手1 となっています。第5図からは、▲6六歩と▲4八
玉が考えられます。

▲6六歩なら穏やかで、石田流対居飛車の戦形が予想されますが、▲4八玉の場
合は乱戦になる可能性が高いです。

(1) ▲4八玉に△8八角成り

第5図から、
▲4八玉 △8八角成り ▲同銀 △4五角(第6図)

▲4八玉と上がったら、やはり角交換から△4五角(第6図)があります。実戦例は、
阿部-矢倉戦(2009.3)です。

CapD20120430_5.png

第6図から、
▲7六角 △2七角成り ▲4三角成り △3二金 ▲3四馬 △1六歩(第7図)

第3図と端歩の形が違うので注意しなければなりません。▲7六角には△2七角成り
として、△1六歩から△1八歩を狙う手があるのです。しかし、これで端攻めが決ま
ったわけではありません。▲同歩と取らなければいいわけで、正確に受ければ大丈夫
です。(実戦は、以下▲3八金 △5四馬 ▲2八銀と進み、結果は千日手。)


(2) ▲4八玉 △6二銀に▲7四歩

▲4八玉に△6二銀なら、▲7四歩(第8図)から急戦を仕掛ける手があります。

CapD20120430_6.png

第8図の実戦例は3局あります。久保-阿久津戦(2009.4)では、第8図から、

△7二金 ▲7三歩成 △同金 ▲7四歩 △7二金 ▲7七桂 
△5四歩 ▲6五桂 △5五歩 ▲5六歩 △同歩 ▲2二角成 
△同銀 ▲5五角(第9図)となりました。

久保九段らしい思い切った指し方で、後手が端に2手かけたのを咎めにいっています。
第9図から、攻めを続けていくのはまだまだ大変ですが、結果は先手が勝利していま
す。

▲7四歩に△7二飛と指したのが、久保-郷田戦(2008.10)です。以下、▲2二角成
り △同銀 ▲7三歩成り △同銀 ▲6五角 △5四角(第10図)と、これも乱戦に
なりました。

第5図から▲6六歩に△4二玉の形は、第1図から▲6六歩 △1五歩 ▲7八飛 
△4二玉と同形になるので、そちらで検討します。

CapD20120430_7.png

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2012.04.30 / Top↑

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