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△4四銀に▲5六角の検討

渡辺-久保戦(2013.11)では、28手目に△4四銀と出ました。これに対して、渡辺二冠
△5六角(第1図)と打ちました。前回も出ましたが、升石には難敵の角打ちです。

第1図以下の指し手
△3三飛 ▲6六歩(第2図)

▲1六歩が突いてなければ△1四飛と逃げられます。しかし、この場合は△3三飛しか
ありません。△5五銀に角の引き場所を作る▲6六歩も当然の手です。

CapD20131201.png

第2図以下の指し手
△5五銀 ▲6七角(第3図)

実戦は第2図から△5五銀と出ました。ここでは△5四歩も有力なので後述します。

第3図では、本譜の①△5四歩の他に、②△8四角や、③△4四歩、△6四銀も考え
られます。

第3図から②△8四角と③△4四歩の変化

△8四角は指してみたい手です。これには▲6五歩(変化1図)がぴったりの手で、後
手の指す手が難しいです。

CapD20131201_1.png

△6六銀は、▲同銀 △同角 ▲7七桂(変化2図)で、飛車と角の処置に困ります。
変化1図では、△7四歩も考えられますが、▲2四歩~▲7四飛と回る手が成立しそ
うです。

第3図で③△4四歩にも、▲6五歩がありそうですが、これには△5四角(変化A図)
と打っていい勝負ではないかと思います。▲5六歩なら△6五角があります。

CapD20131201_2.png

第3図以下の指し手
△5四歩 ▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △2三歩 ▲5四飛(第4図)

実戦の進行に戻ります。△2三歩に無難に指すなら▲2八飛で、以下▲1七桂~▲2
五桂
を狙うのも有力でしょう。しかし、渡辺二冠は30分以上考えて▲5四飛と踏み込み
ました。

第4図以下の指し手
△6四銀 ▲3八金 △7二角(第5図)

△6四銀には▲6五歩が厳しそうですが、△2七角と打ち、▲4五歩または▲3六歩に
△4九角成り ▲同角 △6五銀 ▲5三飛成り △5四金(変化3図)で飛車を殺す手
があります。

CapD20131201_3.png

▲3八金が落ち着いた手で、△2七角を消しています。数手進んで第6図となりまし
た。後手の飛車は、3四に戻れました。しかし、一歩損が気になります。少し後手が
面白くないのではと思います。

CapD20131201_4.png

第2図から△5四歩の変化

戻って第2図では、先に△5四歩(変化4図)と突いておくのも有力です。以下、▲2
四歩 △同歩 ▲同飛 △2三歩 ▲2八飛に、①△5三銀と②△5五銀が考えられ
ます。

①△5三銀は、以下▲5八金右に△4四歩(変化5図)と突き、△4四飛や△6四銀
(6二銀)~△5三飛として、飛車を活用するのが狙いです。②△5五銀は▲6七角
で、本譜と似た形になります。

CapD20131201_5.png



参考サイト
・名人戦棋譜速報

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2013.12.01 / Top↑
最近、久保九段が、順位戦で後手番の升田式石田流(角交換型石田流)を2局指し
ています。深浦戦(第1図)では、7手目▲6八玉に対して△4二金と上がってから升
石に。渡辺戦(第2図)では、4→3戦法からの升石になりました。

ボナ囲い+4九金・1六歩型

第1図と第2図は、9筋の突き合いを除けば、全く同じ形です。先手は、ボナンザ囲
いと呼ばれる囲いで、4九金型で1六歩を突いています。トップクラスの棋士が同じ
形を採用したわけですが、後手番の升田式石田流に対する最新の対策と言ってよ
いでしょう。

CapD20131123.png

『振り飛車4→3戦法』では、参考図の形が解説されています。第1図と第2図は、▲3
八金の代わりに▲1六歩と指しており、この方が価値の高い手と考えているわけです。

▲1六歩に△1四歩と突き合えば、将来▲5六角と絡めて、▲1五歩と突いて▲1二歩
を狙う筋が生じます。また、▲3八金を保留することで、△2四歩からの飛車交換に対
して、飛車を打ち込まれにくい陣形にしています。

CapD20131123_1.png

深浦-久保戦(2013.9)の検討

検討の前に、先手の升田式石田流との比較をしておきます。参考2図は、『久保の石
田流』に載っている形です。第1図と比べて、後手は△3三銀と△9四歩が入ってい
ません。

『久保の石田流』では、参考2図から▲8六歩と突く手が解説されています。これを△同
歩と取ってくれれば▲同飛で、①△同飛 ▲同銀 △6九角は▲9六角、②△8五歩は
▲8八飛で、先手が指せるという見解です。居飛車の最善は、▲8六歩に△7二銀と指
す手で、以下▲8五歩 △同飛に▲8六飛とぶつけるのは無理筋としています。

しかし、久保九段は第1図から△2四歩と指しました。これは、▲3八銀と引かれて大変
なはずです。陣形を見ると、参考2図よりも条件が悪いです。何か秘策があったのでし
ょうか。

推測するしかないのですが、▲3八銀 △2五歩 ▲同飛に、①△2四銀または、②△2
三歩は考えられます。①△2四銀は1歩を持とうという手ですが、銀を働かせるのが難
しそうです。②△2三歩は、以下▲2八飛に△2四飛とぶつける手を狙います。

CapD20131123_2.png

第1図以下の指し手
△2四歩 ▲5六角 △4四飛 ▲1五歩(第3図)

深浦九段は、▲3八銀とは指しませんでした。▲5六角と打ち、△4四飛に▲1五歩
(第3図)と伸ばしました。これは、1六歩型を活かした手です。△4四飛と逃げたの
は、他の場所だと▲3六歩から▲3七桂と活用される手があるからです。

第3図以下の指し手
△2五歩 ▲同飛 △2四飛(第4図)

久保九段は約1時間考えて△2五歩と指しました。▲同飛に△2三歩は、▲同角成り
と切られて悪そうです。

CapD20131123_3.png

第4図以下の指し手
▲同飛 △同銀 ▲1四歩(第5図)

△2四飛に飛車をぶつけましたが、じっくり指すなら△2四銀もあったと思います。▲
1四歩のところでは、▲4一飛、▲4一角、▲3八銀、▲5八銀なども考えられます。
どの手も有力ですが、△1五歩の顔を立てて、▲1四歩が厳しい手です。

第5図以下の指し手
△2六飛 ▲3八銀 △2七歩 ▲4一飛(第6図)

△同歩は▲1二歩で後手悪いので、△2六飛と指しました。▲3八銀では▲5八銀も
ありそうです。しかし△1四歩と取られると、以下▲1二歩 △同香 ▲同角成りには
▲2九飛成りで、難しくなります。

△2七歩は重いですが、これくらいしかなさそうです。続く▲4一飛に△2八歩成りは、
▲2一飛成り △4二金に▲7五桂が受け難いです。第6図以下、△3三銀 ▲2三歩
と進みましたが、先手が良いでしょう。

実戦は久保九段が勝利しましたが、第1図から△2四歩は、少し無理だと思います。

CapD20131123_4.png



参考文献及びサイト
・『振り飛車4→3戦法』 戸辺六段著 マイナビ
・『久保の石田流』 久保九段著 日本将棋連盟
・名人戦棋譜速報

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2013.11.23 / Top↑
初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4二飛 ▲6八玉 △6二玉
▲7八玉 △7二玉 ▲4八銀 (第1図)

第1図は、将棋倶楽部24 六段の方の対局からです。今、後手が△3二飛と寄ったと
ころです。△3五歩を後回しにして飛車を寄る手は、戸部先生の『振り飛車 4→3戦
法』
で解説されています。

先手の工夫は、飛車先を2六で止めて、▲4八銀を優先しているところです。ここで
3六歩
(第2図)が面白い手です。

CapD20130824.png

第2図以下の指し手
△3五歩 ▲同歩 △同飛 ▲3七銀(第3図)

石田流を狙う後手としては、当然△3五歩と反発したいところです。
▲同歩 △同飛に、▲3七銀が継続手です。

第3図以下の指し手
△8二玉 ▲4六銀 △3二飛 ▲2五歩(第4図)

△8二玉に▲4六銀と上がり、石田封じのような形になりました。後手にとっては目障
りな銀です。

▲4六銀に△3四飛は、先手からすぐに手があるわけではありませんが、飛車と銀が
接近しすぎているので気持ちが悪いです。なので、△3二飛と引きました。▲2五歩に
は、どう指すのがいいでしょうか。

CapD20130824_1.png

第4図以下の指し手
△8八角成 ▲同銀 △7二銀 ▲2四歩 △同歩 ▲2三角(第5図)

第4図では△7二銀と囲う手もありますが、▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △8八角成り 
▲同銀 △2二飛 ▲2三歩 △1二飛(変化図)の変化になった時に、4六銀が△5
五角や△3五角を消しているので、後手不満かもしれません。

実戦は、角交換してから△7二銀と上がりました。しかし、今度は▲2四歩と突き捨て
て、▲2三角と打たれました。第5図は、後手が自信ないと思います。

CapD20130824_2.png

第1図の△3二飛が疑問手だとは思いませんが、上のような進行を避ける為には、△3五
歩(参考図)を先に突く手でしょうか。参考図から▲2五歩は、△3二飛でよくある形に戻
ります。
※畠山-森内戦(2013.7)がその進行でした。

CapD20130824_3.png



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2013.08.24 / Top↑
本日行われた女流名人戦第4局では、第1図の局面になりました。ダイレクト四間飛
車から石田流を狙う指し方で、注目している戦形です。

戸辺先生がこの形について書いた本を、来月出されるそうです。『振り飛車4→3戦法』
という題名で、内容の一部がマイナビの将棋ブログで数回にわたって公開されていく
ようです。2/8のブログを見ると、美濃囲いを優先しない方が良いことが書かれていま
した。

CapD20130215.png

美濃囲いに囲った形から▲3二飛と寄るのと、7二玉の位置からの▲3二飛(第1図)
と寄るのではどちらが良いかは悩むところです。

手持ちの24高段者棋譜データを調べてみると、後者の方が採用率、勝率ともに高いこ
とがわかりました。(公式戦データでは、6勝3敗1分で先手勝率0.667)

CapD20130215_1.png

特に、第1図から▲2四歩と突かれた時には、後手の勝率が極めて高くなっています。
▲2四歩は大歓迎といった感じです。▲2四歩以下は、△同歩 ▲同飛 △2二飛 ▲
2三歩 △1二飛(第2図)がおなじみの定跡手順です。

ここで先手の指し手はいろいろ考えられます。▲5六歩 △3二金 ▲5七銀 △1四
角の進行が1番多いですが、後手が全勝しています。

CapD20130215_2.png

CapD20130215_3.png

そんな事情もあってか、第1図からは、▲4六歩が1番多くなっています。当ブログ
『3・4・3戦法  中盤戦の攻防』では、5六歩型を取り上げましたが、この形では
4六歩型が自然です。

戸部先生の『振り飛車4→3戦法』では、7二玉の位置で、△3五歩を後回しにして
△3二飛と指す形が主に解説されているようです。

この戦形は、定跡がほとんど整備されておらず、課題となっている局面が多いの
で、戸部先生の本が楽しみです。





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2013.02.15 / Top↑
2.前回基本図から▲7七銀(第1図)

第1図では、△3三銀、△3三桂、△1四歩が考えられます。

(1)第1図から△3三銀
第1図からの指し手 △3三銀 ▲5五歩(第2図)

まずは▲7七銀に△3三銀と指す形を調べてみます。▲5五歩と位を取るのは妥当なと
ころでしょう。

CapD20121223.png

第2図以下の指し手①
△4四銀 ▲5六角(第3図)

▲5五歩に△4四銀と出ると、当然▲5六角と打ってきます。

第3図以下の指し手
△3三飛 ▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △2三歩 ▲2六飛(第4図)

後手は、△3三飛と引いて辛抱しますが、辛い形で先手が指しやすいでしょう。△2三
歩のところで△2三角と打ち、▲同角成り △同飛 ▲同飛成り △同金の総交換は、
▲2八飛と自陣飛車を打たれて、後手はまとめるのが大変です。

CapD20121223_1.png

第2図以下の指し手②
△4二銀 ▲6六銀 △3三桂 ▲5六角(第5図)

△4四銀はよくないので、△4二銀と引く手を考えてみます。
この進行は、端歩の違いはありますが、井上-長沼戦(1992.6)と同じです。実戦では、
以下△4四飛 ▲5八金右 △5四歩 ▲3六歩と進みました。後手苦戦のように思い
ます。

(2)第1図から△3三桂
第1図以下の指し手 △3三桂 ▲5五歩(第6図)

第1図で△3三銀と上がるのは、うまくいかないようなので、△3三桂を検討してみま
す。

CapD20121223_2.png

第6図以下の指し手①
△4四歩 ▲5六角 △4五歩(第7図)

▲5六角は△4五歩で大丈夫です。しかし、角の利きがあるので、△4六歩と銀を取れ
ない形になっています。以下、▲6六銀・▲2六飛・▲6八金・▲5七銀などが考えられ
ますが、いずれも後手は十分指せると思います。

第6図以下の指し手②
△4四歩 ▲6八角(第8図)

実は、第6図から△4四歩には▲6八角と打つ手があり、これで後手が困っています。
なお、1筋の突き合いがある場合には、△1三角と受ける手があるので、この手は成
立しません。後手としては第1図で△1四歩と突いておくべきかもしれません。

CapD20121223_3.png

第6図以下の指し手③ 
△3六歩(第9図)

第8図を避ける為には、第6図で△3六歩と突く手が考えられます。

第9図以下の指し手
▲同歩 △同飛 ▲3七歩 △3四飛 ▲5六角 △8四飛(第10図)

▲同歩のところで▲5六角と打つのは、△3七歩成り ▲同桂 △8四飛で同じような
形になります。▲5六角に飛車をどこに逃げるかは難しいところで、△6四飛も有力
です。第10図は、後手が少し自信ないのかもしれません。

CapD20121223_4.png

(3)第1図から△1四歩(第11図)

第1図から△3三銀と△3三桂を検討しましたが、居飛車にうまく指されると後手は
難しいようです。第1図では、△1四歩が最善だと考えます。

第11図以下の指し手
▲1六歩 △3三桂 ▲5五歩 △4四歩(第12図)

▲1六歩と端歩を受けるのが自然ですが、▲5五歩なら△3三銀 ▲5六角 △8四
飛で互角だと思います。

▲1六歩に△3三銀と上がるのは、(1)のように進んだ時に後手自信がないでしょう。
第12図では、▲5六角には△4五歩、▲6八角には△1三角があるので大丈夫です。
▲6八金なら△3一銀~△4二銀と活用して、後手十分だと思います。

CapD20121223_5.png

 ※参考棋譜※


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2012.12.23 / Top↑

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