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本間四段の対策

週刊将棋の企画で行われたアマプロ平手戦で、本間四段と楠本氏が対戦したこと
があります。本間プロは楠本式を知っていて、あえて居飛穴にしたというスリリ
ングな対戦になりました。

本間プロの対策は、▲6六銀(第1図)と出て▲7五歩と突き、△7四歩をとが
めようというものでした。

第1図から、
△5一角 ▲7五歩 △同 歩 ▲同 銀 △3四飛 ▲7四歩 (第2図)

▲7五銀~▲7四歩と玉のコビンに歩を垂らして、先手が作戦勝ちのように思え
ますが・・・


CapD20101222.png

第2図から、
△3三桂 ▲2六飛 △4五歩 ▲5九金 △6五銀 (第3図)

後手の△4五歩~△6五歩が先手の意表をついた反撃で、先手は▲7四歩を守る
手段がありません


第3図から、
▲5五角 △9二玉 ▲6八金上 △2四歩 ▲同 歩 △2五歩
▲2八飛 △2四飛 ▲2七歩 △7四銀 ▲同 銀 △同 飛 (第4図)

長く進めましたが、後手は、手筋の△2四歩~△2五歩を利かして、▲2七歩と
謝らせてから△7四飛と拠点を奪回しました。第4図以下は楠本氏が快勝してい
ます。

居飛穴が▲6六銀型で来た場合には、かなけんシステムにする指し方もあります
が、本譜の差し回しも参考になると思います。


CapD20101222_1.png



陣形を工夫して、引き角で対抗する

「奇襲大全」には、楠本流が有名になるにつれて、
①6筋の歩はつかない。
②右金は玉の守備につける。

など、相手が工夫するようになったと書かれています。

それらに加えて、
引き角にする。(6四・7五・8六に角の睨みを利かせる。)
▲7四歩の決戦には△同歩と取り角を空成りさせる。

が有力な対策だと思います。(他に5筋の歩突きを保留して角道を通したままで
居飛穴にする指し方も有力です。)


第5図で、△7四同飛から飛車交換するのは、楠本流にとっては有難く、先手有
利になることは今まで解説してきました。

では、△7四同歩と取り、角を空成りさせた第6図はどうでしょうか。離れ駒が
ある。角道が止まっていて、角が働きにくい。攻める手段が難しい。などの理由
から、居飛穴側が大変な形勢だと思います。

後手は、陣形を工夫する必要があるのです。


CapD20101222_2.png

第7図は、居飛穴が①~③の対策をしてある所に、△3六歩と決戦にいった局面
です。

この場合は△3六歩は悪手となってしまいます。角を空成りさせた後に4六銀
出る手があります。

以下、△4五歩 ▲3五銀 △5四飛に、▲7七角で先手が優勢です。


CapD20101222_3.png

第9図は先手▲6五歩と突いてある形です。後手は①~③の対策をした陣形で
す。ここでの▲7四歩はどうでしょうか。

△同歩 ▲9一角成り(第10図)となりますが、ここから後手は△7五歩と突
いてもいいですし、△9五歩や△3二金と陣形を整備しながら、機を見て△8
六歩からの仕掛けもあります。


CapD20101222_4.png

第7図や第9図からの▲7四歩(△3六歩)は指し過ぎになってしまいます。

攻めるのが無理だととすれば、玉を堅める手が考えられます。しかし、楠本流
の囲いは、▲2六歩から銀冠にするくらいで、さらに穴熊にするには手損にな
ってしまいます。それなら初めから1八玉型にしない方がよかったということ
になります。このあたりに楠本式の限界があると感じています。


 参考文献
「奇襲大全」毎日コミュニケーションズ



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2010.12.22 / Top↑
今回も、将棋ジャーナル誌に掲載された楠本氏の実戦譜を紹介します。


第1図は、楠本式の布陣が完成したので、▲7四歩と突いたところです。

△同歩 ▲9一角成り △6二金 (第2図)

後手は、同歩と取って角を空成りさせましたが、この局面ではこれが正解でしょう。

飛車交換は、楠本流にとって大歓迎です。△6二金は、次に△6三金とする狙いです
が、右金は玉の守りに使いたいところです。手損にもなっています。居飛車側は、や
はり三枚穴熊にして引き角の形で受けるのが良いと思います。(変化図)


CapD20101201.png


▲9二馬 △7三金 ▲8五桂 (第3図)

第2図から、▲3七馬と引くのでは攻めの手段がないので、▲9二馬から7四の地
点を狙いにいきました。
後手は△6二金~△7三金と守りました。しかし、金を守りに使うのでは苦しいで
しょう。

☆石田流の奥の手
▲8五桂と捨てて、飛車交換を迫るのは、陣形に差がある時に有効な石田流の奥の手
です。少し進んで第4図となりましたが、金銀2枚が働いていない後手は、いかにも
苦しいです。


CapD20101201_1.png

☆端攻めには▲2八玉と戻す
飛車を打って攻めるのでは遅いとみた後手は、香車を2枚並べて端攻めを狙いました
が、▲2八玉と戻すのが好手でした。端を破られる形になったものの、危なげなく先
手が押し切りました。


CapD20101201_2.png



参考文献
将棋ジャーナル1985年9月号

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2010.12.01 / Top↑
今回は、将棋ジャーナル誌に掲載されたアマ強豪の棋譜から楠本式石田流の序盤のポ
イントを解説したいと思います。

第1図は、先手の神内氏が▲7四歩と仕掛けたところです。この歩を△同飛と取って
飛車交換になれば居飛穴有利というのは錯覚なのです。

少し難しくなりますが、この歩を同歩と取っても戦えるように後手は、陣形を工夫す
べきでした。例えば△4二金の手で△4二角とし、▲9一角成りに△6二銀なら難解
です。(変化図1)


CapD20101123.png


以下、△7五歩があるので▲6四歩としますが、△同角 ▲同角 △同歩 ▲6六歩
でいい勝負でしょう。(変化図2)

実戦は、△同飛 ▲同飛 △同歩に、▲8二角成り (第2図)と進みましたが、
▲8二角成りでは▲8三飛と打つのが正解でした。


CapD20101123_1.png


というのは、第2図から、△4五歩 ▲8五桂と逃げた時に、△8四歩と打って桂馬
を取る手があるからです。実戦では△8四歩を打たないで第4図となり、駒得した先
手が有利となりましたが、注意したいところです。

以下、馬を自陣に引き付けて守った先手が優勢に進めましたが、最後は頓死をくらい
後手の勝ちとなりました。


CapD20101123_3.png




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2010.11.23 / Top↑
楠本式石田流の3回目は、本家楠本氏の実戦譜を紹介します。

この棋譜は、1985年度のグランドチャンピオン戦、読売日本一の楠本氏とアマ名人の
田尻氏の対戦からです。また、本稿は将棋ジャーナル誌に掲載された楠本氏の自戦記
を参考にさせていただきました。

第1図は、6七の銀を▲5六銀と出たところです。▲4五銀を見せて、△4四歩と突
かせるこの手は、楠本式やカナシスでは基本の手です。

少し進んで第2図は、先手が3七角型石田流にし、▲7四歩の攻めがあるので、後手
が△6四歩と突いたところです。この手は、角の睨みを遮断する手なのですが、後の
駒組が難しくなる嫌いもあります。


CapD20101119.png

第2図から、

▲4八金寄 △4二角 ▲1八玉 △1四歩 ▲6五歩 (第3図)

▲4八金寄~▲1八玉として、楠本式の布陣が完成です。

▲6五歩に、△同歩と取ってくれれば、▲7四歩で先手有利ですが、もちろん取っ
てはくれません。

△1五歩 ▲2六歩 △9四歩 ▲6六飛 (第4図)

△1五歩には、▲2六歩から銀冠を目指すのが楠本流で、▲2八玉とは戻しません。
(△1三香打ちとか端攻めを見せられたら別。)▲6五歩と突っかけたものの、取り
込めないので▲6六飛と寄りました。


CapD20101119_1.png


△9五歩 ▲2七銀 △9三香 ▲3八金上 △6三金 ▲9六歩 (第5図)

後手は、△6三金と上がり6筋を厚くしてきましたが、右金は△4三金と固める方が
よかったと思います。▲9六歩が機敏な仕掛けでした。局面は膠着状態なので、居飛
穴よりも玉が堅くなった振り飛車にとっては捌いていきたいところなのです。

以下、第6図となりましたが、▲7二歩と攻めを催促した手が好手で、△5五歩から
の手順はあまりよくなかったようです。詳しくは、実戦譜をご覧ください。


CapD20101119_2.png




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2010.11.19 / Top↑
第1図までの手順は、下の棋譜をご覧ください。

第1図から、△1二香の時に▲5六銀と上がるのがポイントで、▲4五銀を見せて
△4四歩と突かせます。この手で△4四銀なら▲6五銀と出ます。

△4四歩  ▲5九角 (第2図)

▲5九角として、角を右翼に移動する準備をします。

CapD20101115.png

第2図から△8四飛と守るのは、▲7四歩 △同歩 ▲6五銀とカナケン流の攻めで
先手がよくなります。

△6四銀と出るのは、▲6五歩と突かせて▲6五銀の筋をなくす意味があります。
角を3七に移動させて、3七角型の石田流にします。

△6四銀  ▲6五歩  △5三銀  ▲7六飛  △1一玉  ▲7七桂  
△2二銀  ▲3六歩 △8四飛  ▲3七角 (第3図)

CapD20101115_1.png

第3図から、

△9三香 ▲4八金寄 △5一金右 ▲1八玉 (第4図)

△9三香と逃げない場合は、すかさず▲7四歩といきます。角が成りこみ、香得にな
れば先手有利です。▲4八金寄りで3七の地点を強化し、1八に玉を早逃げしておく
のが楠本流なのです。

初めて見る方は、変な格好をしているので、飛車交換は穴熊有利だと錯覚するのです。

第4図から、

△4二金右  ▲7四歩 (第5図)

先手陣の囲いは完成しており、ここで▲7四歩から開戦します。

△同 飛  ▲同 飛  △同 歩  ▲8三飛 (第6図)

飛車交換の後、先に飛車を打ち込むのが大切な手です。先に桂馬を逃げるのは
△8四歩があります。また、馬を成るのも△4五歩から桂馬を取られる手があ
ります。

CapD20101115_2.png

第6図から、

△7九飛 ▲8五桂 △4五歩 ▲8一飛成 △9九角成 ▲7三角成(第7図)

桂馬を逃がすのもポイントです。双方、飛車角が成り込んだ激しい戦いになり
ますが、この桂馬1枚の差がとても大きいのです。

△4四馬  ▲2八馬 (第8図)

お互いに馬を自陣に引き付けましたが、第8図は「堅さが同等で、先手の駒得が
約束されている局面」で先手が有利というのが楠本式の主張なのです。

CapD20101115_3.png

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2010.11.15 / Top↑

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