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相振り飛車の西川流について、先日の橋本-豊島戦(2014.1.16)などを参考にしなが
ら考えてみたいと思います。

西川流とは、▲7六歩 △3四歩に、▲6六歩と角道を止めた形からスタートして、以
下△3二飛(この局面は、データを見ると後手の勝率が高い。)に、先手が飛車を振
る手を保留し、8筋を伸ばしていく
指し方のことをいいます。公式戦では2012年9月に
西川和四段が初めて指しました。

初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △3二飛 ▲7七角 △6二玉
▲8六歩 △3五歩 ▲8五歩(第1図)

CapD20140126.png

西川流は、相手の出方を見て、四間飛車か向い飛車にするか決められるメリットがあ
ります。また、▲8五歩と伸ばすことにより、後手の駒組みを牽制しています。形によ
っては△7二銀と上がると、▲8四歩 △同歩 ▲8二歩の筋が生じるのです。(正し
くは、▲8四歩に△7一玉と受けますが、▲8三歩成りで形が乱れます。)

第1図からの指し手①
△7二銀 ▲8八飛(参考1図)

第1図から、実戦例は△3六歩が多いですが、△7二銀に▲8八飛と向い飛車にした
のが、森内-谷川戦(2013.7)です。

参考1図以下の指し手
△7一玉 ▲3八銀 △3六歩 ▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛 
△8三歩 ▲8五飛(参考2図)

△7一玉は、この一手です。△3六歩 ▲同歩 △同飛の時に、▲6八飛と戻る(6六
の歩を守る)わけにもいかないので、▲8四歩と指しました。歩交換の後、▲8五飛と
中段に構え、以下、▲2五飛~▲2三飛成りとなり、序盤から激しい将棋になりました。
※森内-谷川戦の棋譜

CapD20140126_1.png

第1図からの指し手②
△3六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲6八飛(第2図)

後手は、△3六歩と突きました。第1図から△3六歩 ▲同歩 △同飛に、6六の歩を
守りながら▲6八飛と振るのは当然でしょう。

千日手狙い

ここで後手に面白い手があります。△3五飛と引き、8五の歩を取りにいく手で、以
下▲8八飛に△3六飛(変化図)と戻します。6六の歩を守るなら▲6八飛ですが、△
3五飛で千日手模様になります。

先手がこの手順を回避する方法を、私は知りません。変化図で、▲6八銀または▲4
八玉と指して、6六の歩は取らせるのでしょうか?

CapD20140126_2.png

第2図以下の指し手
△3四飛 ▲7八銀 △3三桂 ▲4八玉 △4五桂(第3図)

実戦では、△3四飛と引きました。▲7八銀に△5二金左 ▲2八銀 △1四歩 ▲6七
銀 △7二銀と進んだのが、参考3図の西川和-阪口戦(2013.5)です。△5二金左で
△7二銀は、▲8四歩の筋があります。 ※西川和-阪口戦の棋譜

CapD20140126_3.png

豊島七段、急戦を仕掛ける

△3三桂は、早く形を決めすぎる感がありますが、用意した作戦があったようです。
▲4八玉に△4五桂と跳ねました。後手の視点で見れば、先手が8筋の歩に2手費や
している分、駒組が遅くなっており、仕掛けてみたいところではあります。

▲4八玉で、▲5八金左または▲2八銀も、△4五桂と攻める手がありそうです。▲4
六歩を先に突いておけば、この筋はなくなりますが、指し難いと思います。果たして、
この△4五桂は成立しているのでしょうか。

△4五桂に▲2八銀は、△5五角 ▲3七歩 △3六歩で先手苦しいと思います。先手
は▲4六歩と突きました。

第3図以下の指し手
▲4六歩 △3六歩 ▲3八金 △5五角 ▲4七玉 △4四飛 
▲4五歩 △同 飛 ▲4六歩(第4図)

CapD20140126_4.png

△3六歩では先に△5五角もあります。しかし、▲4七玉 △3六歩 ▲3八金 △4
四飛と進めば本譜と合流します。

第4図以下の指し手
△同 角 ▲3六玉 △1九角成 ▲4五玉(第5図)

後手は飛車を犠牲にして、馬を作りました。
先手玉は空中遊泳の状態で、形勢判断はかなり難しいです。

第5図以下の指し手
△2九馬 ▲2八銀 △4四香 ▲5六玉(第6図)

CapD20140126_5.png

第6図以下の指し手
△3六桂 ▲6七玉 △2八桂成 ▲同 金 △3九馬 ▲1九飛 
△4八馬 ▲6五歩(第7図)

第6図で、後手は△3六桂と指しましたが、緩手だったかもしれません。△3六桂に
▲6七玉、△3九馬に自陣飛車の▲1九飛が好手です。玉形は悪いですが、第7図
は、先手有利でしょう。

△3六桂のところでは、△4六桂の方が難しかったと思います。

第6図以下の指し手②
△4六桂 ▲4七金(変化図)

このあたりの手順は、窪田六段や西川和四段によって検討されていました。変化が複
雑なので詳しい手順は省略しますが、以下、△5八桂成りまたは△3八桂成りで攻め
は続くものの、正しく受けられると後手が少し足りないようです。

この戦形はまだ実戦例が多くありません。3筋の歩交換の後、先手が▲3七歩を打た
ないで進行することが多く、乱戦になる可能性も十分あります。序盤の研究が大切だ
と感じています。

CapD20140126_6.png



今回の記事は、名人戦棋譜中継サイトの棋譜解説を参考にさせていただきました。こ
の将棋では、永瀬六段・窪田六段・西川和四段の解説や検討手順が載っていて、勉強
になりました。私は1日会員(200円)で、時々見ていますが、中継日には、白熱した順位
戦の様子が写真付きでアップされます。また、過去の名人戦や順位戦の解説付き棋譜
が自由に閲覧できるので、かなりお勧めだと思います。

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2014.01.26 / Top↑
前回紹介した都成-渡辺愛戦で、気になる手があるので検討してみたいと思います。
(棋譜は前回のブログを参照してください。)

第1図は、△4四銀と出た局面です。『相振りレボリューション』では、参考図のよう
に先に高美濃にしてから4四銀型にしています。これは、△6三金と上がることによ
り、▲5四歩からの歩交換を防ぐ為です。

将棋倶楽部24高段者の将棋を見ても、早く銀を出るのを多く見かけるようになりまし
た。まず第1図で、▲5四歩と突かれた時の対応を考えてみます。

CapD20131109.png

①第1図から▲5四歩の変化

第1図以下の指し手
▲5四歩 △同歩 ▲同飛(変化1図)

変化1図で、△5三歩と打つのは先手にだけ歩を持ち駒にされて面白くありません。
△5五歩から飛車を生け捕りにしようとするのは、▲同角で困ります。なので、△3六
歩・△1三角・△3三桂などが候補手です。どの手も有力だと思いますが、激しくなり
そうなのは、△3六歩です。

変化1図以下の指し手
△3六歩 ▲5六飛 △5五歩 ▲3六飛 △3五銀(変化2図)

△3六歩に▲5九飛と引くのは、△1三角で後手ペースでしょう。▲5六飛には、△5
五歩と押さえて、▲3六飛に△3五銀で先手困ったかに見えますが、以下▲5六飛
の鬼手があります。しかし、△5四飛と回り、▲5九飛(▲5八飛)で互角の形勢だと
思います。

CapD20131109_1.png


②34手目△3五飛の変化

第1図から実戦では▲4六歩と指しました。歩越し銀には歩で対抗の格言通りに、△4
五銀の捌きを防いでおり、後手にとってはやっかいな手です。

△3六歩から飛車先の歩を交換するのは当然の手で、33手目▲4七銀に△3四飛と引
きましたが、この手では△3五飛(変化3図)が面白いと思います。

以下、▲3六歩は△2五飛で後手を引くので、▲5八飛でしょうか。続いて△5五銀 
▲3六歩 △2五飛 ▲3八金に△5四歩(変化4図)が進行の一例です。歩切れの
先手が少しつらいでしょう。

また、変化3図では、▲4五歩も有力で、△同飛 ▲3八金 △2五飛で互角だと思い
ます。

CapD20131109_2.png


③36手目△4五同銀の変化

実戦では、35手目▲4五歩に△3三銀と引きました。ここで△同銀(変化5図)と取る
手も目に映ります。

しかし、▲2六飛と逃げられて、後手の指す手が難しいです。△2四飛で飛車交換を迫
るのは、飛車を打ち込まれやすそうな後手が自信なく、△3三飛は▲5四歩があります。
△2四歩は、▲4六歩(変化6図)で銀が死んでしまいます。なので、▲4五歩には△
3三銀と引くしかないようです。

CapD20131109_3.png


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2013.11.09 / Top↑
初手▲5六歩から、△3四歩に▲5八飛の先手中飛車には、△3二飛と三間飛車で対
抗して、後手がやや指しやすいというのが定説です。データからもそのことは裏付けら
れ、2000年以降、第1図の先手勝率は、0.394となっています。(手持ちのデータベース
による)

CapD20131027.png

しかし、少し事情が変わってきたかもしれません。第1図から先手は左穴熊に組むこ
とが多くなりました。

2000年~2011年まで、第1図は約90局出現し、島本-大平戦と佐藤和-糸谷戦(2
局とも穴熊には組んでいない)を除いては、全て玉を右に囲っていました。ところが、
2012年は6局中3局、2013年は、これまで2局しかありませんが、2局とも先手は左穴
熊にしています。

このきっかけとなったのは、2012年に将棋世界の企画で行われた双龍戦の今泉アマ
-戸辺六段戦でしょう。この対局では、今泉アマが中飛車左穴熊(後手番)で戸辺六
段に快勝しました。アマの大会などではよく見られるこの戦法ですが、これを機会に
プロでも注目されたのだと思います。


この指し方は、2010年に発行された杉本七段の『相振りレボリューション』に、東大流
中飛車左穴熊
として解説されています。そこでは、後手は4四銀型に組むのが良い
と書かれています。

奨励会三段リーグの都成-渡辺愛戦(2012.4)では、そのように進行しました。しかし、
第2図から▲4六歩が上手い手で、△3六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲4七銀と進み、
10手後には銀を4二まで後退させられてしまいました。(第3図)先手の作戦勝ちと言
えるでしょう。

CapD20131027_1.png




プロの対局では後手が4四銀型に組んだ例はありません。では、どのように対抗した
のでしょうか?この戦形のキープレイヤーともいえる大石六段の将棋を見てみます。
大石六段は、この形で3戦全勝なのです。


最初は、2012年8月の朝日杯オープン戦で、大石六段が、今泉アマの先手中飛車を
受けました。大石六段は△3五歩を保留し、△2四歩~△2五歩(第4図)と伸ばしま
した。そこから4四角型の向い飛車にして、△2六歩(第5図)から動きました。先手の
金・銀が右翼に縛りつけられて、居飛穴が堅くありません。

40手過ぎには飛車交換に成功し、後手が優勢となります。以下、今泉アマが粘ります
が、162手で大石六段が勝ちました。

CapD20131027_2.png




それから約3ヵ月後、今度は大石六段が、先手番で中飛車左穴熊を採用したのです。
今泉戦で何かを感じたのでしょうか。対する稲葉六段は、穴熊で対抗しました。この
将棋は、37手目▲5四歩(第7図)から開戦しました。結果は大石六段の穴熊が手
付かずの完勝でした。

CapD20131027_3.png




そして、今年9月の順位戦では、伊藤四段の中飛車左穴熊を大石六段が受けていま
す。この時には、対稲葉戦と同じように相穴熊で対抗しています。しかし、6三金型では
なく、左の銀をもくっつけて4枚穴熊にしています。第9図から難しい将棋になりました
が、またしても大石六段が勝利しました。

この戦形は、まだ実戦例が少ないですが、今まで先手が3勝、後手が2勝と拮抗してい
ます。相穴熊にするのが良いのか、もっと有効な対策はあるのか、注目していきたい
と思います。

CapD20131027_4.png




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2013.10.27 / Top↑
▲5六歩~▲5五歩と攻める形

前回は、△8二角転換型に対して▲5六銀~▲4五歩と反撃する指し方を解説しました
が、私の対局から、別の対策を紹介します。

第1図以下の指し手
▲5六歩 △8二角 ▲6五歩 △4四歩 ▲5五歩(第2図)

この戦形では、△8二角と引かれたら、▲2八玉と入らないことが大事なポイントです。

相手は、美濃囲いにしたのを見て角の転換をしてくるわけですが、玉は3九あるいは4
八の位置で戦うのが良いでしょう。この将棋は4八玉のままで積極的に動いてみました。

今回は△5五角に、▲5六歩と突きました。▲6五歩に△4四歩と受けさせてから、
5五歩
が継続の手です。相手は△7三歩と打ってこないので、飛車の横利きで後手陣
の弱点を攻める
のが狙いです。

CapD20130526.png

第2図以下の指し手
△同角 ▲同角 △同歩 ▲5四歩(第3図)

▲5五歩を△同歩と取るのは、▲5四歩 △4二銀に▲6四歩(変化図)または▲5七銀
で、▲5五角を狙って先手が面白いと思います。

本譜は▲同角と取り、△同歩にやはり▲5四歩と急所を押さえました。

CapD20130526_1.png

第3図以下の指し手
△4二銀 ▲7六飛 △7一玉 ▲6六角 △8二角(第4図)

△4二銀と引かれてすぐに攻めはないので、陣形を立て直しました。△7一玉には▲3
九玉の方が自然ですが、▲6六角と打ちました。ここで△2八角は、▲5五角で先手有
利でしょう。△8二角と受けるのは、仕方ないところです。

第4図以下の指し手
▲5七銀 △3六歩 ▲同歩 △同飛 ▲3七歩 △3五飛 
▲4六銀 △2五飛 ▲3九玉 △5二金左(第5図)

▲5七銀~▲4六銀と銀を活用して、中央の歩を取りに行きました。後手は飛車を使っ
て受けますが、第5図は先手が指しやすいと思いました。以下、飛車を取りにいって
勝つことができました。

CapD20130526_2.png



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2013.05.26 / Top↑
第1図は、三間飛車対5三銀型三間飛車の戦形で、後手が△5五角と出たところで
す。

第1図以下の指し手
▲5六銀 △8二角 ▲4六歩(第2図)

▲5六銀に△8二角と転換して、角の睨みで先手陣を攻撃するのが後手の作戦です。
これに対しての対応策を考えてみたいと思います。

『相振りレボリューション』には、類似の局面から、▲5六歩 △8二角 ▲6五歩 
△4四歩 ▲5七金と指して、△3六歩には▲4六歩と指す手が解説されています。

ここでは、別の指し方を紹介します。

第2図の▲4六歩はタダですが・・・

CapD20130519.png

第2図以下の指し手
△同角 ▲6五歩 △4四歩 ▲4五歩(第3図)

歩を角で取らせて、▲6五歩と突きます。▲1一角成りがあるので、△4四歩と受けま
すが、▲4五歩と合わせるのが先手の狙いでした。ここでは、▲4七金や▲4七銀引
として収めてしまう指し方もあります。しかし、一歩損なので面白くないでしょう。

第3図以下の指し手
△3六歩 ▲4七金 △8二角 ▲4四歩 △3七歩成 ▲同銀(第4図)

第3図からは、△3四飛や△4二飛も考えられますが、△3六歩は最強の手です。
▲4七金で角を追い払って▲4四歩と取り込みました。しかし、△3七歩成が厳しい
手です。

CapD20130519_1.png

第4図以下の指し手
△同飛成 ▲同金 △3六歩 ▲同金 △1九角成(第5図)

第4図では△3六歩や△4六歩も有力ですが、△同飛成から決めにいきました。▲同
金に△3六歩と叩いて、△1九角成となった局面は後手が勝ちやすいでしょう。

△同飛成には▲同桂も考えられます。やはり△3六歩(変化図)に、▲同金は△3五
歩で悪いので、▲3一飛、▲3八歩、▲7三歩などが考えられます。しかし、後手の攻
めはなかなか切れなくて難解だと思います。

CapD20130519_2.png




第6図は、別の対局からです。第3図と比べると、先手玉や後手の左金の位置が違っ
います。この形では同様に進んだ場合に、第7図で△3七飛成りは無理筋です。実
戦では、後手は第6図で△4二飛と指しています。

形によっては、▲5六銀から▲4六歩~▲4五歩とする指し方は有力だと思います。

CapD20130519_3.png

参考文献 『相振りレボリューション』 杉本昌隆著 マイコミ

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2013.05.19 / Top↑

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