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先日のC1順位戦 加藤-中田戦(2012/03/13)では、加藤九段が三間飛車に対
して棒銀を採用しました。

第1図の△6四歩は普通の手ですが、5三角・4二金型にはし難くなります。この手で
△4三銀と上がるのは、▲4六歩~▲4五歩の仕掛けが気になります。

第1図から、
▲3七銀 △1四歩 ▲2六銀 △4三銀 ▲4六歩 △1二香 ▲3五歩(第2図)

▲3七銀に△1四歩と端歩を突くのが少し早いように見えます。これは、▲3五歩 
△5一角に▲2四歩と突く加藤流を警戒した意味があります。

▲3五歩と仕掛けた局面は、四間飛車対棒銀でおなじみの局面(端歩の形は違う)で
す。三間飛車の手得を活かすには、△1四歩の代わりに△6五歩と突く手や、△6三
金と高美濃にする手も有力
で、機会があれば取り上げてみたいと思います。

CapD20120318.png

有名な定跡手順

第2図から、
△5一角 ▲3八飛 △6二角 ▲3四歩 △同銀 ▲4五歩 △4三金(第3図)

▲3五歩~▲3八飛には、△5一角~△6二角と受けます。私は中学生の時にこの
定跡を知ったのですが、▲3四歩に△同銀と取らせてから▲4五歩と突く意味がよくわ
かりませんでした。先に▲4五歩では △同歩 ▲1一角成りに△4四角とぶつけて後
手が指せるのです。

▲4五歩を△同歩と取るのは▲3三歩で簡単に先手がよくなります。後手は△4三金
と上がり金の厚みで棒金を受ける作戦です。反面、玉が薄くなります。藤井九段の
『四間飛車の急所3』には、この形は居飛車が指せると書かれています。

第3図から、
▲4四歩 △同金 ▲4五歩 △4三金 ▲3七銀(第4図)

▲4四歩~▲4五歩には、△4三金と引いて6二の角で2六銀を狙います。これに対
して、▲3七銀と銀の立て直しを図るのも定跡です。

CapD20120318_1.png

加藤流の指し回し

第4図から、
△4五銀 ▲1一角成 △3三桂 ▲3六銀 △4四角 ▲2一馬 
△4二飛 ▲7七桂(第5図)

△4五銀のところでは、△3三桂と跳ねて角成りを受ける手も有力です。以下、▲4
六銀右に△4四歩、△3五歩(旧定跡)、△4二飛(櫛田流)、△3六歩などが考え
られます。

▲3六銀に△3七歩は昔指されていた手で、現在では△4四角の方が有力とされてい
ます。また、▲2一馬に△3一歩と受ける手は、3筋に歩を打てなくなることや、いつで
も飛車を取られるので、後手が悪いとされています。

渡辺竜王や藤井九段の著書では、△4二飛には▲6六銀(2ch棋譜集で検索すると、
この形は1996年以降指されていない) △5六銀 ▲3五銀で先手指せると解説され
ていますが、▲7七桂は本に載っていない手で珍しい指し方です。

第5図から、
△3四銀 ▲4六銀 △6五歩 ▲2四歩 △同歩 ▲3五銀直(第6図)

第5図からは、△3四歩や△3六銀、△3七歩 ▲同飛 △5五歩も有力だと思います。
中田七段は、△3四銀と引きました。▲4六銀~▲3五銀直と二枚銀の力で押さえて
いくのが加藤流です。

CapD20120318_2.png

第6図から、
△同銀 ▲同銀 △7一角 ▲4四歩 △4九銀 ▲4三歩成 
△3八銀成 ▲4六銀(第7図)

ここまでは難解で優劣つけがたい形勢だと思いますが、だんだんと先手が指しやすくな
っていったように思います。△7一角では△7七角成り~△8五桂と勝負する手があ
ったようです。

以下、△同金 ▲2四銀 △4五桂 ▲3三飛成りでは一方的になるので、△4九
銀と割り打ちしました。しかし、▲4三歩成り △3八銀成りに▲4六銀と引いた局
面は後手が優勢でしょう。結果は、95手で加藤九段が勝利しました。

加藤九段は、12月の千葉六段戦でも四間飛車相手に棒銀で勝利しています。72
歳のひふみん先生恐るべしです。

参考棋書
『四間飛車の急所 3』 藤井九段著 浅川書房
『四間飛車破り 急戦編』 渡辺竜王著 浅川書房

CapD20120318_3.png




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2012.03.18 / Top↑
第1図から、▲3四歩 △同銀 ▲3五歩 △4三銀に▲1五歩と、▲3六飛は前回
解説しました。他に有力とされているのは、▲9八香(第2図)と上がる手です。

この手はプロの実戦で何回か指されていますが、最近、羽生二冠が対森内名人戦
(2012.1.4 上州将棋祭り)
で、この手を指しました。

▲9八香は▲4五歩から▲1一角成りに△4四角とぶつけられる変化になった時に、
を空成りさせる
意味があります。


CapD20120205.png

第2図から、
△3三金 ▲3四歩 △同金 ▲3五歩 △3三金 ▲3七銀(第3図)

第2図からは、△6四歩、△4一金、△3三金などが有力です。森内名人は△3三金
と上がりました。ここから一見何をやっているのかよくわからない手が続きますが、先手と
しては、これ以上棒銀で攻めるのは難しいので、手順を尽くして3六銀型の好形にしよ
うとしているのです。

第3図から、
△3四歩 ▲3六銀 △3五歩 ▲同銀 △3四歩 ▲2六銀(第4図)

△3四歩は、▲3六銀型を許さないという手です。実は、▲2六銀までは、藤井九段著
『四間飛車の急所3』で解説されている手順と同一で、解説の米長永世棋聖も、この順
を指摘していました。


CapD20120205_1.png

第4図から、
△6四歩 ▲2八飛 △5二銀 ▲3七銀 △3五歩 ▲4八銀右 
△7四歩 ▲4七銀(第5図)

次に羽生二冠は、2六にいた銀を4七に移動させて二枚銀の形にしました。この局は、
先手の右銀がすごい動きをしています。

少し進んで、第6図となりました。

後手は、形の悪かった3三の金をうまく活用していき、米長永世棋聖が、「盤全体の中
で一番輝いているのは後手の左金。」だというようなことを話されていました。第6図は
難しい形勢で、まだこれからの将棋だと思います。

この後も、イベントの早指し対局とは思えない白熱した戦いが最後まで続き、結果は森
内名人が勝利しました。


※参考棋書
『四間飛車破り 急戦編』 渡辺明著 浅川書房
『四間飛車の急所 3』 藤井猛著 浅川書房

CapD20120205_2.png



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2012.02.05 / Top↑
第1図は、棒銀に対する最強の構えとされている1二香・4二金の布陣です。これは、
後手四間飛車からの変化ですが、三間飛車でも類似の局面が現れる可能性があり
ます。

この形に組み上げるまでに、振り飛車側が注意することは、角を引く位置を4二にす
ることと、△6四歩を突かずに△6四角と出る余地を残しておく
ことです。

一方、居飛車側はこの形にされたら難しくなるので、▲2六銀と上がらないで3七で
待機する指し方が有力とされています。

第1図から、▲4五歩は△同歩、▲3四歩 △同銀 ▲4五歩も△同歩でうまくいき
ません。よく指されているのは、▲3四歩 △同銀に▲3五歩と押さえ、△4三銀に
1五歩
(第2図)と端を攻める手です。

CapD20120202.png

第2図から、
△同歩 ▲同香 △同香 ▲2四歩 △同歩 ▲1五銀(第3図)

▲1五歩はプロの実戦で何局か指されており、これは加藤-杉本戦(2004.6)の手順で
す。△同香に▲2四歩の突き捨てを入れずに▲同銀は、△4五歩で困ります。

第3図から、
△1二飛 ▲1四歩 △3三金 ▲2八飛 △4二角 ▲2七香 △8四香(第4図)

第3図から△4五歩は、▲2四銀で難しくなります。
△1二飛と回り、▲1四歩と受けさせて歩切れにし、△3三金とがっちり受けます。

先手は、▲2八飛~▲2七香と攻めますが、△8四香が厳しく、第4図は「居飛車を
持って指す気になれない局面。」と、渡辺竜王が『四間飛車破り 急戦編』の中で書
いています。 第4図で▲2四香は、△同金 ▲同銀 △1四飛で後手が指せます。

CapD20120202_1.png

加藤新手 ▲3六飛 

加藤-千葉戦(2011.12)では、▲1五歩ではなく▲3六飛の新手(第5図)が出ました。
狙いは、▲3七桂~▲4五歩です。しかし、▲3七桂と跳ねれば、手筋の△3八歩が
生じます。

第5図から、
△5二金寄 ▲3七桂 △6四歩 ▲9八香 △6三金 ▲4五歩(第6図)

先手は少し重い形ので、後手は△5二金寄から玉を堅めていきました。すぐに▲4五
歩は、△同歩 ▲1一角成り △4四角 ▲2一馬 △9九角成りで先手が悪いです。
▲9八香は、その筋を防いで角を空成りさせる意味があります。

△6三金のタイミングで▲4五歩と仕掛けました。

CapD20120202_2.png

第6図から、
△7四歩 ▲4六銀 △3八歩(第7図)

▲4五歩を△同歩と取るのはつまりません。△7四歩は、▲4四歩は厳しくないことを
見越しています。▲4六銀と数を加えたところで△3八歩と垂らしました。第7図は、
先手は玉が薄く飛車銀が凝り形で、普通に捌ければ後手が優勢となりそうです。

第7図から、
▲3四歩 △同飛 ▲3五銀右 △3一飛 ▲4四歩 △同角 
▲5五歩 △3九歩成(第8図)

先手は、▲3四歩から動いていきました。△4四同角と取れないので、▲5五歩と指し
ましたが、△3九歩成りとされた局面は先手が少し苦しいでしょう。

※加藤先生は、この▲3六飛に相当な自信を持っておられるようです。ニコニコ放送や
 将棋世界の対談で、自慢げに話されていました。

※参考棋書
『四間飛車破り 急戦編』 渡辺明著 浅川書房
『四間飛車の急所 3』 藤井猛著 浅川書房

CapD20120202_3.png




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2012.02.02 / Top↑
振り飛車を指し始めの頃、▲3八銀~▲2七銀~▲2六銀と原始棒銀で来られて負け
てしまったという経験は、誰でもあることだと思います。四間飛車の場合は、△4五歩
から角交換を狙う指し方が有名ですが、三間飛車での簡単な受け方を紹介します。

第1図から、
△4三銀 ▲1六歩 △1四歩(第2図)

▲1六歩は手抜きでも、▲1五銀には△2二飛で受かりますが、△1四歩と突き合うの
が無難でしょう。


CapD20120129.png

第2図から、
▲3六歩 △5四歩 ▲3五歩 △4二角(第3図)

先手は▲1五銀と出られないので、▲3六歩~▲3五歩を狙います。これには、△5四
歩と突き、▲3五歩に△4二角と引きます。▲3五歩を△同歩と取るのは、手順に▲3
五銀と出られてしまいます。

第3図から、
▲3八飛 △6四角(第4図)

先手は▲3八飛と三筋を攻めてこようとします。ここで、△6四角と出るのが棒銀退治
の一手です。第4図は、先手が困っています。△1九角成りを受けなければなりません
が、▲1八飛、▲3七銀、▲3七桂など、いずれも△3五歩で後手有利です。

先手としては、単純な棒銀では上手くいかないので、△6四角の筋を防ぐために、左の
銀を5七にして、▲4六歩を突いてから攻めるなどの工夫が必要なのです。

CapD20120129_1.png



実戦例を見てみます。

第5図は、先手11級の方と後手12級の方の対局からです。今回、『将棋倶楽部24万
局集』で調べてみたのですが、第5図のような局面で、級位者の方が△1四歩と突いて
いる棋譜がいくつかありました。しかし、△1四歩は振り飛車側から突くことはありま
せん。角の利きがあるので、▲1五銀とは出られないのです。

第5図から、
▲1六歩 △5四歩 ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉
▲5八金右 △8二玉 ▲4六歩 △5二金左 ▲3六歩(第6図)

先手は、超急戦では来ないで、玉を囲いました。攻めてこないなら、当然、後手も玉を
囲います。

CapD20120129_2.png

第6図より、
△4三銀 ▲3八飛 △4二角 ▲4五歩 △5三角(第7図)

▲4六歩・▲3六歩と指されたら、△4三銀と上がり戦いに備えます。
先手は、▲3八飛と寄ってから▲4五歩と仕掛けました。もし、△1二香と上がってい
たなら、△同歩と取って戦えます。△4二角~△5三角は、定跡を勉強している人の受
け方です。△5三角のところで△6四角は、▲4四歩で銀が死んでしまいます。


第7図以下、▲4四歩 △同角 ▲同角 △同銀と進みました。先手の銀が遊んでおり、
この展開は後手が指せるでしょう。第7図で▲3五歩なら△7二銀でも戦えそうですが、
先手が5六歩型でないので、△5五歩と突く手もあります。▲同角には、△5四銀~△
4五銀と出て後手のペースでしょう。


第8図は、先手が初段の方、後手が二段の方です。

後手の方は、最初に紹介した指し方でなく、玉の移動を優先しています。

第8図から、
▲3四歩 △同銀 ▲3八飛 △4三銀 ▲3五銀 △4五歩(第9図)

▲3八飛には△2二角(手筋の▲3三歩は△同飛で、居玉の先手は戦えない。)と引く
のも有力ですが、▲3五銀に△4五歩が狙いの手です。棒銀に対して、△4五歩から捌
いてしまおうという指し方です。

CapD20120129_3.png

第9図から、
▲3三角成 △同桂 ▲7七角 △3七歩(第10図)

この場合は、▲3三角成りを△同桂と取るのが正しいようです。最後の△3七歩は、実
は疑問手でした。実戦では▲同飛と取ったために、△2五桂で先手困りましたが、▲2
八飛と逃げる手がありました。△3七歩を打たずに△2五桂が正解で、後手優勢でした。

Cap20120129.png

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2012.01.29 / Top↑
『4三銀型への4五歩早仕掛け(4)』では、第1図の仕掛けを調べました。第2図
となり、▲4四歩 △同銀で、後手指せるとしましたが、ここでは▲2一馬と桂馬を
取る手が本筋のようです。▲2一馬に、△3七歩成りは当然として、次は(1)▲4四歩
と(2)▲3二馬が考えられます。


CapD20111123.png

(1)▲4四歩(第3図)の変化 

▲4四歩には、△2八とと飛車を取る手と、△4八とと銀を取る手の二通りがありま
す。

①△2八と ▲4三歩成り △3八飛成り ▲5二と △同金 ▲4四桂(第4図)

▲4三歩成り~▲5二とと金・銀を取られます。以下、△6二金に▲5二金と攻めを
続けられて、後手がやや苦しそうです。


CapD20111123_1.png

②△4八と ▲同飛 △3九飛成り ▲4三歩成り △5七銀 ▲5二と 
 △4八銀成(第5図)

△4八とには、▲同飛と取ります。△3九飛成り ▲4三歩成りと攻め合うのは、△
5七銀で後手が指せると思います。第5図の△4八銀成が△6九龍以下の詰めろとな
っており、▲6一ととは指せません。

なので、第5図以下は、▲4八同金と取りますが、 △同龍 ▲5八金打ち △同龍
▲同金に、△5二金(第6図)と手を戻せば、後手がよさそうです。


CapD20111123_2.png


(2)▲3二馬(第7図)の変化

▲3二馬 △2八と ▲2三馬(第8図)の局面で、△7九角成り △1五角 △2七
飛などがあり、迷うところです。


CapD20111123_3.png

△7九角成りと決めに行く手が成立すればいいのですが、△7九角成り ▲同金 △
3八と ▲5七銀に、△4七歩(第8図)でどちらが勝っているのかよくわかりませ
ん。第8図から、△1五角、△2七飛も優劣不明で難解だと思います。


CapD20111123_4.png

後手三間飛車4三銀対4五歩早仕掛け △3五歩反発型についてまとめてみました。
形勢判断には自信がありませんが、参考にしていただければと思います。



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2011.11.23 / Top↑

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